3 マルス、さらに猛攻
「さあ、仕留めてやる!」
マルスが突進してくる。
【身体強化】によって、そのスピードは残像ができるほどすさまじい。
「くっ……」
俺は魔力を集中した。
体術勝負なら、俺に勝ち目はない。
なら――。
「接近戦をしなければいい――【ルーンブレード】!」
俺は魔力の剣を生み出した。
本来これは手に持って斬り合いをするための魔法だ。
けど、俺はこれにちょっとしたアレンジを加えていた。
本来の魔法効果とは違う効果を発揮する――そういったアレンジができるのも、俺が修行を続けていたからだ。
きっと『本来のレイヴン』にはできないことだろう。
「見せてやるぞ、俺の努力の成果……!」
ヴッ、ヴヴヴヴヴヴヴヴッ!
さらに魔力の剣が二本、三本……次々に生み出され、俺の周囲に浮かんでいく。
「なっ……!? それは――」
「これだけの数をさばけるか、マルス? いくらお前の体術が圧倒的でも――」
俺は右手を掲げた。
さあ、いけ【ルーンブレード】×500。
「さらに圧倒的な『数の暴力』でねじ伏せる!」
「――僕を甘く見るな、レイヴン・ドラクセル」
マルスの声音は、今まで聞いたことがないほど冷然としていた。
「【螺旋の盾】」
と、魔力のシールドを生み出すマルス。
が、単なるシールドじゃない。
ヴ……ンッ!
シールド自体が螺旋状に回転している――確か、以前にも見せた術式だ。
「君が数の暴力で来るなら、僕も――」
ヴヴヴヴヴヴヴッ!
その【螺旋の盾】が一気に100近くに増えた。
「なっ……!?」
これだけの数のシールドを生み出そうと思ったら、相当の魔力量が必要だ。
少なくともマルスの魔力量では不可能なはず――。
「……いや、成長したってことか」
マルスは主人公だ。
その潜在能力は作中で最強。
決勝戦までのわずかな期間にも、奴の魔力は成長を続けていたってことか。
それにしても、ここまでの魔力を持つようになったなんて……!
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