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2 マルス猛攻


「君との決勝を想定して、君には教えていない情報もあるし、見せていない手札だってある」

「上等だ」


 俺はニヤリと笑った。


 こみ上げる緊張感とは別に、ぞくぞくするような喜びも感じていた。


 やっぱりマルスはすごい奴だ。


 そんなマルスと真剣勝負ができることが嬉しい。


 友だちがすごい奴だと認識することが――そして、それを実感できることが嬉しい。


「僕は君のようにどんな相手にも余裕で勝利できる天才じゃない。地道に積み重ねるさ。勝つための手立てを――」


 マルスがふたたび突進する。


【身体強化】によって、その速度は人間の限界をはるかに超えていた。


「【身体強化】」


 俺も同じく運動能力を増強する。


「単純な強化率なら君の方が上だろうね! だけど!」


 マルスの動きが左右にブレる。


「これは……!?」


 魔法じゃない。


 体術だ。


「放課後に剣術や格闘術の道場に通って鍛えてきたんだ。魔法能力では天才の君に勝てないけど、それ以外の技能なら――」

「ちいっ……!」


 俺は大きく跳び下がった。


 マルスの動きについていけなくなったのだ。


 単純なパワーやスピードなら、俺の方がマルスより上だ。


 何しろ【身体強化】の効果は、俺の方がずっと高いのだから。


 けれど、マルスの使うフェイントは運動能力任せで凌げるほど甘くなかった。


 短期間でよくぞここまで……と言えるほどに、マルスの動きは洗練されている。


 ――いや、それも当然か。


 ゲーム内では、マルスは魔術師としてだけでなく戦士としても優秀なステータスを備えている。


『魔術師』としては俺が上でも、『戦士』としてならマルスの方がずっと上回っている――。


「なるほど……お前は強い」


 俺は【フライト】で飛びながら、マルスとさらに距離を取った。


「少しは認めてくれたかい? 僕のことを」

「最初から認めてるよ」


 俺はニッと笑った。


「お前は俺の友だちで、ライバルだ」

「……そう言ってくれるのは嬉しいね」


 マルスの眼光に鋭さが増す。


「だけど、それだけじゃ不十分だ。今日の試合でもう一つ付け足してもらう。僕の方が上だ、と――!」

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忌み子として処刑された僕は、敵国で最強の黒騎士皇子に転生した。超絶の剣技とチート魔眼で無敵の存在になり、非道な祖国に復讐する。


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