32 会議終了、そして――
「学園長、私も魔法師団に加わりたいのですが」
申し出たのは、学園の帝王ことブライだった。
「危険だぞ、先輩」
「あ? 誰に言ってやがる」
俺の口出しにブライはジロリとにらんできた。
……まあ、なんだかんだこの人も強いか。
「でも学園トーナメントとは違うし」
「当たり前だ。けど、こんなときに黙っていられるか」
「その辺りは魔法師団が最終的に判断する。生徒の方で希望していても、向こうが『戦力として不足』と判断すれば、入団は叶わない。そこは心得ておいてくれ」
と、学園長。
「私の実力なら大丈夫ですよ」
ブライは自信たっぷりだ。
「お前はどうする、マルス?」
俺はマルスに話を振った。
「僕は――」
マルスは逡巡した様子を見せた後、
「そうだね、僕も立候補してみる」
結局、魔法師団に立候補するのは俺とマルス、ブライ、後は学園四天王の面々となった。
といっても、魔法師団での審査もあるそうだから、実際に臨時入団できるかどうかは分からない。
俺に関しては、もともとスカウトされていたから大丈夫だと思うけど――。
「戦争……なんですよね」
臨時会議が終わった後、帰り道の廊下を歩いていると、キサラがつぶやいた。
「不安です、私……」
普段の明るさが完全に影を潜めていた。
「これから私たちがどうなってしまうのか……学園がどうなってしまうのか……それに世界がどうなってしまうのか……」
「大丈夫だよ。俺がいる」
キサラの肩に手を置き、微笑む。
「俺が君を守る」
「レイヴン様――」
「あー、こほん。あたしもいるんだけど?」
マチルダがめちゃくちゃ不機嫌そうな顔で割って入った。
「す、すみません、マチルダ様!」
「いちおう婚約者だからね、あたし」
「もちろん、マチルダも俺が守るさ」
「えへへ」
そういうと、マチルダはいきなり上機嫌に変わった。
――そして三日後、俺は魔法師団の本部に呼び出されることになった。
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