26 降臨
「あれは――?」
俺は空を見上げた。
空一面が光り輝いている。
そこにひときわまぶしく輝く巨人が浮かんでいた。
数は――百体ほどだろうか。
いずれも翼を備え、頭の上には光輪が浮かんでいた。
天使。
そう――まさしく天使だ。
「魔族に呼応して現れたのか……?」
『エルシド』にそんな展開はない。
ゲーム本編とは明らかに異なる現象だった。
とはいえ、たとえば魔族が人間界に侵攻するのを止めるため、天使が神の世界から派遣されてくる、というのは十分にあり得る展開だ。
たとえゲーム本編とは違う流れであっても。
まずは現状を認め、最適な手を打つことだ。
と、天使たちは翼をはばたかせ、いっせいに各地に飛び立った。
「人間よ、我らはお前たちの守護者。世界を襲う魔族からお前たちを救うため、神から派遣されたのだ。安心するがよい」
数体の天使が校庭に降り立った。
いずれも全長10メートルくらいだろうか。
間近で見ると、白い法衣を着た巨人という感じだ。
顔は面をつけているように、のっぺりとしている。
横たわる竜たちの死体を見て、天使は俺を見た。
「お前が魔族を倒したのか、少年?」
たずねながら、全部で五体の天使が俺を囲んだ。
「ああ……」
「ふむ……」
天使たちは俺を値踏みするように、さらに見つめた。
なんか妙に圧迫感あるな。
天使って人間の守護者……なんだよな?
「……だが、お前からも悪しき気配を感じるぞ」
「えっ」
「魔に連なる者か……? ならば、ここで排除した方が良さそうだ」
天使の全身から白い輝きがあふれる。
じゃきん。
五体の手にそれぞれ剣や槍などの武器が出現した。
威圧的な雰囲気が一気に高まる。
少なくとも友好的な雰囲気じゃない。
こいつら、俺と戦うつもりなのか……!?
俺は警戒心を高めた。
と、
「レイヴンくん!」
マルスが駆け寄ってきた。
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