21 急転
「ねえ、レイヴン! 聞いた? 大変なことになってるのよ」
翌日、キサラと一緒に投稿するなり、マチルダが駆け寄ってきた。
「大変なこと?」
俺とキサラは顔を見合わせた。
「魔族の――襲来よ」
暗い顔で語るマチルダ。
「――!」
俺は絶句した。
この世界においては、数百年にわたり人間と魔族の間には停戦条約が結ばれ、魔族の襲来自体がほぼないといっていい状態だ。
それを破り、魔王軍が侵攻してくるのが、今から約三年――いや、二年半後だ。
「レイヴンくん、大変なことになったね……」
と、マルスもやって来た。
暗い顔だ。
魔族の襲来はやっぱり学園中で大ニュースになっている。
俺とキサラが家を出るときに、そんな話はなかったし、本当にたった今、学園内に入って来た情報ってことなんだろう。
それにしても魔族の襲来って、ゲーム内だとまだ先の話のはずだ。
「まさか――」
歴史が、早まっている……!?
「見て、空が!」
誰かが叫んだ。
教室の窓を指さしている。
空の一点に黒い何かが浮かんでいた。
黒い、竜。
いや、違う――。
「竜型の魔族――!」
その数は、全部で十体ほど。
学園に魔族の一部隊が攻めこんできたのか……!?
「ちっ!」
俺は舌打ち交じりに駆けだした。
「みんなは、ここにいてくれ!」
と、キサラやマチルダ、マルスに告げて、教室を飛び出す。
校庭に出ると、空の一点に小さく見えていた魔族の竜たちは、すでに降下体制に入っているらしく、どんどん大きくなっていく。
「ここに降りてくるらしいな……」
学園が狙われているのか、たまたまここに降下するだけなのか。
どちらにせよ、奴らが暴れたら学園や近隣に大きな被害が出るだろう。
「ここで俺が倒す――」
【書籍版について・大切なお知らせ】
「何巻まで続けられるか」については今後の売れ行きも大切になってくるため、もしご支援いただける方は書籍版もご購入いただけると大変ありがたいです。
とはいえ、書籍版は有料ですので僕の方から「絶対買ってくれ!」とお願いするものではないと思っています。書籍版については半分近く書き下ろしていて、新たな魅力を付与できていると自分では思っていますが、心惹かれた方はお買い上げいただけたら嬉しいな、という感じです。
その書籍版はKADOKAWA・エンターブレイン様から好評発売中です。
広告下のリンクから通販の注文ができますので、よろしければぜひ! 新規エピソードも大量に加筆してます!
〇読んでくださった方へのお願いm(_ _)m
☆☆☆をポチっと押して★★★にして応援していただけると、とても嬉しいです。
今後の執筆のモチベーションにもつながりますので、ぜひ応援よろしくお願いします~!
【読んでくださった方へのお願い】
面白かった、続きが読みたい、と感じた方はブックマークや★で応援いただけると嬉しいです……!
ページ下部にある『ポイントを入れて作者を応援しましょう!』のところにある
☆☆☆☆☆をポチっと押すことで
★★★★★になり評価されます!
未評価の方もお気軽に、ぜひよろしくお願いします~!