夢の中、君を想う
夢の中で大好きだよ、って笑ってくれた君。朝日の中に溶けていった。
夢の中にまで会いに来てくれる。そんなにも想ってくれているなんて。
ボクはグッと背伸びをして顔を洗う。夢の中は朝だったけど、実際はまだ夜明け前のようだ。君はまだ眠っている。ボクはツンと鼻でキスをする。ボクもすごくすごく大好きだよ。早く起きて、ねえ、ボクはもう夢の中にいないよ?
君はちょっと顔をしかめて寝返りをうつ。ボクはここだよ。ねえ、お腹空いたよ。ボクが起きた時間がご飯の時間だよぉ。ボクは君ほっぺに触れる。起きてよぉ。
君の腕が伸びてきてボクを抱きしめて布団に引きずり込む。ああ、君には勝てない。もう少しボクも眠ろう。
カシュっと缶の開く音がした。ボクは飛び起きる。
「おはよう、コムギ」
ああ、世界で1番ササミのが好きだよ。
「にゃ〜」
美味しいよ〜、大好きだよ〜。いつもありがとう。世界で1番大好きな君。