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「ん…」
ゆっくりと体を起こし時計を見る
6月8日5時半…まだ暗いこれから太陽が世界にあかりを灯すのだろう
なんだかとても長い夢を見ていたような気がする
眠気で目を擦って初めて気付く僕は泣いていたのだと
それが悲しくて出た涙なのか嬉しくて出た涙なのか
夢の内容は思い出せないがたぶん両方なような気がする
久しぶりに皆んなの顔が見たくて堪らない
何故か凄く不安なんだ
僕達4人だけのLINEグループ
そこにメッセージを送る
“今日皆んなで会わない?放課後いつもの公園で”送信と
こんな時間にいきなりこんなLINEを送るのは変だろうか
だけどすぐに返事は返ってきた
“いきなりどうしたハル笑まだ5時半だぞこんな時間に起きてるとか笑笑”
“返信してる時点で遼君も起きてるんだよな笑笑”
他の2人からもすぐに返信があり僕達は実に1年ぶりに皆んなで会うことになった
家を出て彼女を迎えに行く
家の塀にもたれかかるように彼女は待っていた
僕に気付いた彼女は飛び跳ねて手を振っている
「おーい、はる君〜」
何故だろう彼女の顔を見たら嬉しくて嬉しくて
自然に涙が出てしまう
毎日会っているはずなのに…
涙を見られるのが恥ずかしくて下を向いて目を擦る
だけど涙は止まってくれなかった
観念してゆっくりと顔をあげるとあかりも泣いていた
「ごめん…なんか変だけどさ、あかりに会えて嬉しいんだ
とても長い夢を見ていた気がするんだ…本当に長い…
目が覚めて何の夢か忘れちゃったんだけど
とにかく会わなきゃいけないって思った」
「変じゃないよはる君
私も夢を見ていた気がするの…
その夢の中ではる君が私を助けてくれたそんな気がする」
泣いているのか笑っているのかよく分からない顔だった
5分ほど経って落ち着いた僕達は2人で公園へと向かった
「そう言えば僕懐かしい写真持ってきたんだよ
ほら、この写真。確か今くらいの時期にに撮らなかったっけ?」
僕は写真を見せた
公園で笑っている僕達4人の写真…見た目的に小学4、5年生くらいだろうか
「懐かしいそれ!私がチェキで撮ったやつだ!!」
「そう言えばこのチェキまだ持ってるの?
確か願いが叶うとかなんとか言ってたような」
「もう持ってないよ
チェキのフィルムも無くなったからね」
「フィルムなくなるまで使ったんなら良いんじゃない?」
「それが変なんだよね
私そんなに写真撮った記憶がないんだよ
だけどフィルムが無くなってて
それで私はなんか思ったんだもう私にこれは必要ないのかもしれないって…私の願いは叶ってるし…」
「願い?何だよそれ教えてよ」
「1つは皆んなで笑える明日が来て欲しいって
もう1つはずっと…」
あかりは僕の顔を見つめた
「ずっと…?」
僕もあかりの顔を見つめた
「やっぱりナイショ!なんか恥ずかしいし」
そんなたわいもない会話をしているうちに僕達は公園に着いた
公園には既に2人が僕達を待っていた
「よぉはる!あかりちゃんも久しぶり」
遼君は腕を突き出してハイタッチの構えをしていた
そこにこれでもかというくらい力強く手を合わせに行く
「2人とも遅かったな〜?
もしかして…また2人でデートでも…」
僕達を冷やかしてくるのはともえちゃんだ
「「してない」」
遼君もあかりちゃんも元気で何よりだ
「にしてもはるお前から皆んなで会おうなんて珍しいじゃねぇか、なんかあったのか?」
「いや、別にただ僕が皆んなに会いたくなっただけ」
「別にいいじゃない?理由なんて
もう皆んなで集まる機会なんてないかもしれんし
な?あかりもそう思うやろ?」
「え?あ、うんそうだね
もう皆んな別々の学校だもんね
1年に1回くらい皆んなで集まりたいよね」
「そういえば、俺こないだ街中で双葉先生に会ったんだよ」
「「えっ!?」」
双葉先生懐かしいな先生は元気にやっているんだろうか
小学校を卒業してからはもう会ってないな
「双葉先生さぁ、先生辞めちゃったんだって…」
「え!?何で?」
僕は思わず聞いた
「そんな寂しい顔するなよ
先生も新しい人生を歩み出したんだよ
先生…結婚したんだって」
そういうと遼君はポケットからスマホを取り出した
そこには先生と結婚相手の男性、子供も2人映っていた
ん?なんかこの男の人どっかで見た事あるような気がする
「ねぇ…」
僕がそう言おうとすると
「この男の人なんか見た事ある気がする」
とともえちゃんも言った
皆んな見た事ある気がするというのだ
不思議な事があるものだ
「それでさ、先生今子育てしながら本書いてるんだって」
「本?どんな本書いてるの?」
「それは内緒だって、でも…」
「「でも?」」
「なんか、俺達が出てくるって言ってた」
「まじか…本ができたら読んで見たいな」
「それにしても本か、先生は何で本なんか書きたいと思ったんやろ?」
「俺も気になって先生に聞いたんだよ
なんか新しくできたもう1つの夢らしい
親友のそして自分の夢でもあるって言ってた」
「そうなんだ先生を辞めちゃうのは寂しいけど
双葉先生は今幸せな日々を送っているんだね」
僕もなんだか嬉しくなった
「にしても暑いな〜なぁ皆んな…」
「「アイス食わね?」」
「んだよはる。気が合うじゃねーか」
前にもこんな事があった気がする
“チリンチリ〜ン”
水色の風鈴と氷と大きく書かれた旗がゆらゆらと揺れている
“ガラガラガラ”
僕達は商店の扉を開けた
「あら、ハル君達いらっしゃい。かき氷かい?」
奥から商店のおばちゃんが出てくる
「はい、かき氷食べに来ました
いちご2個とブルーハワイ2個お願いします」
「はい800円ね」
「うちの分はハル君が払ってよね」
「は?なんでだよ」
「約束したでしょ」
「あ!言ったかもアイス奢るって・・・言ったっけ?
てか何年前の話だよそれ」
白いフワフワが積まれていく
シロップをかけた部分だけが溶けたように無くなっている
「あかりの苺味1口ちょうだい」
「良いよ、はい、あーん」
あかりがかき氷の乗ったスプーンを差し出す
「やめてやめて恥ずかしいから」
「イチャイチャすんなハル!」
遼君はほんの少しだけ怒っている
「それにしてもあんた達はこのまま結婚しそうね
小学生の時は正直一生このままどっちも告白とかしないんじゃないかと思ってた
お互いに好きだったのはバレバレだったのにね」
「まじか、そんなに分かりやすかったか」
「そりゃそうよ、何で気付かないのか分からんくらい分かりやすかったよ、あんた達2人」
僕達が談笑をしながらかき氷を食べているとおばちゃんが出てきた
「美味しいかい?」
「それはもう勿論」
「そうか〜それは良かった
実はもう今年の夏で店を閉めようと思ってたんだ
私ももう歳だしねぇ
でもハル君達が美味しそうに私が作ったかき氷食べてるの見たら、もう少しだけ頑張ろうと思えたよ
ありがとね〜」
かき氷を食べ終え僕達はまた公園に戻ってきた
そのまま昔話などをしていると良い時間になってきた
「今日は久しぶりに会えて楽しかったよ」
僕は切り出した
落ちかけた陽が空を黄金色に染め上げている
「最後に皆んなで写真撮ろうよ」
あかりが提案した
「「良いね、そうしよう!」」
「皆んな笑って〜
はいチーズ」
スマートフォンを構えるあかり
写真は上手く撮れていた皆んなが笑える世界がそこには写っていた
僕が持ってきた昔の写真と比べると皆んなが成長しているのが分かる
僕はこの時の為に頑張ってきた…そんな気がする
「あかり、この写真になんて願ったんだ」
僕は聞いた、聞くのが自然な気がした
僕はあかりがなんて答えるのか知っている気がする
「明日も笑って」
最後まで読んでくれてありがとうございます
タイムリープの時点で現実離れしているのですが
ちょっとありそうだなって思えるような物語が創りたくてこれを書きました
実は幽霊のあかりがいなくなったのにもちゃんとはしてないけど理由があったりします(要望があればお答えします)
大まかな発想自体は30分程で書いているうちに加筆していったのでちょっと読みづらい文章になってしまったなと思っております
たぶんまた文章を変えたり加筆したりすると思います
ご了承ください




