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ep4 入学試験 筆記


「今日試験を受ける方はこちらにお並びくださーい」


 僕は母と姉と別れて、校庭の昇降口付近に作られた簡易受付の前にできている列に並んだ。ここからは皆一人で行動することになるらしく前に並んだ子たちは緊張しているように見える。


 この子たち皆魔法が使えるんだよね。前世では隠されない限り魔力の量を感知することできたんだけどなぁ。まだ子供だからなのか力は残ってないのかはわからないけど、今の状態はほんとここにいる子たちと学力以外差がないのではないか?


「お次の方、こちらにお願いします。受験票を見せてください」

 

 20歳くらいの優しそうな女性教員っぽい受付の人が、にこっと効果音が付きそうなかわいい笑みで手を差し出してくれた。この人担任になってくれないかなーとか考えながら受験票を提示し、受付をすませた。


 受験票に3-4と書いてあったので指示に従いながら2階に移動した。移動床やエスカレーターみたいのもあったけど動いていなかった。周りを見ながらのんびりと歩いて教室までたどり着く。扉の横にはカードをタッチで読み取るみたいな機械が付いていて、今日受ける人は受験票を押し当てれば扉が開くらしい。多分だけど出席もこれでとっているのだと思った。


 教室の前には黒板サイズの電子パネルらしきものがあった。そこに席順がわかるように受験版号が書いてあったので、席に行って受験票を机に置いたら椅子が机の下から自動で出てきた。すげー、ハイテクだ。


 周りに受験生がそれなりに座っていたが皆緊張してそうだったので話しかけようとしたのをやめた。正直小学生になってもない子になんて話しかけていいのかわからない。今の今までまともな会話したのなんて両親と姉、保育園の先生くらいなもの。異世界いった時も悔いを残したくなくてあまり人とかかわらなかったんだよねー。


 机には名前と受験番号を書くところがある紙が置いてあったのでちゃちゃっと書いた。名前ね、間違えないようにきおつけないと。今更だけど今世は碧葉あおば 莉緒 。莉緒って男でもいそうだよね。僕は女だけど。名前は全部ひらがなで書いた。さすがに覚えたけど漢字苦手なんだよね・・・碧とか書いたことなかったよムズスギ


 ハイテクなやつだったり使い方もわかりそうにない物とかかなりあるけど実際に自分に影響が出そうなときまでスルーしよ。変わりすぎだって。僕しってるのスマホまでなんだけど。


 ぼーっとしてたら前の扉から試験管がはいってきていろいろ説明が始まった。


「これから筆記試験をします。机の上の物を隅に寄せ、手を机からはずしてください」


 教室の全員が片付けたのを確認してから試験管は呪文を唱え始めた。数秒後に試験管の持っていた用紙がクラスにいる全員分の机に一斉に配られた。


 魔法って戦闘にしか基本使ってなかったから現代の魔法の使い方っておもしろいな。なんて考えていたら試験開始の合図があった。試験は紙とペン、僕のしってる物でよかった。使い方わからないとか恥ずかしくて言い出せないよ。。


 問題の内容は簡単な計算問題と狂暴かした動植物が題材の物語文についての国語の問題だった。計算問題は問題なくできた。物語文も今まで暇だった時に読んでた小説に似たようなものがあったので時間はかかったが問題なく答えられた。


 物語の内容は、60年前から少しづつ生態系が変わっていき、山や海などで遭遇した動物や魚などに人が襲われ、国が動かざるを得ない状況まで深刻化していた時、今の新人類と呼ばれる魔法が使える人たちが出てきた。最初は自衛隊による銃や戦車などで数を減らしていたが、徐々に資源がきつくなり、さらに、もうモンスターって言っていいほど強大化した化け物に苦戦していた。自衛隊が完全に対応できなくなる前に手を打つために、魔法を使える人たちの中で自力で化け物を倒せるまで強くなった人たちのおかげでなんとか数を継続的に減らせる今の現状に至ったと。


 簡単にまとめるとこんな感じだった。問題?というか質問だったのかな。


 しつもん あなたはおはなしにでできたひとのようにたたかいたいですか?

 

 しつもん まほうがつかえないひとのことをどうおもいますか?

 

 この学校に入ってやりたいことをしたにかいてくだいさい



 僕は異世界で戦ってたし暴力的な魔法を覚えることも抵抗ないし、役に立てるなら戦いたいかな? 魔法が使えない人に関しては、むしろ使えないことが当たり前だと思いたかった。


 この学校では魔法を覚えるにしても種類が分かれてるのかな?戦闘特化か生産系って感じなのかも。小学生からそんなに違いが出る授業やるとも思えないけど。危なそうだし。あたりまえだけどかなり早く書き終わって暇だったためそんなことを考えてた。


「終わりです。ペンを置き机の前にある隙間に試験用紙と最初に書いてもらった紙をいれてください」


 今は何も考えずに隙間に入れとこ。いろいろきになるけど。そのあと指示があり体育館に移動することになった。他にも多数のクラスで試験が行われているため順番に呼ばれている状況。時間がずらされているのか体育館が複数あるのか、呼ばれるまで時間はかからなかった。


 体育館には周りから見えないようになっている個室のようなものが10部屋くらいあった。僕は漫画とかによくある、周りから丸見えの公開処刑かのような透明の球に手をかざすのを想像していたのでほっとした。よく考えたらたら流石に個人情報だだもれはないか。


 一クラス30人くらいいた人たちは順番に受験番号で呼ばれて個室に入っていった。僕の番号もすぐ呼ばれた。

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