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スキルの開花

タイトル修正に伴い、一部修正したお話です。

他の話と比較し、短い内容です。

 目の前の重厚な扉が閉まり、二人が退出した。

 すると、豪華な椅子に座る虎こと、ギルド長ガロンが口を開く。


「それで、結局あの名前持ち(ネームド従魔)『コボルト』はどうだったか?」


 ガロンは隣のミニアに問いを投げ掛けた。


「はい、様々な確認をしたのですが、あのフレドという『コボルト』は、恐らく全ての能力が伸びています。それも、劇的に。」


「凄まじいものですね。一体どうすればそうなるのか…。」


 ガロンは腕を組み思案を巡らす。ここまでの特異な事例が今までにない。

 トラベルが召喚した従魔『コボルト』は、ただの名前持ち(ネームド魔獣)では説明出来ない成長を遂げている。

 思考能力の進化だけでなく、肉体能力としての筋力、瞬発力、おそらく持久力も向上していると思われた。

 

「これは推測でしかありませんが…。」


 珍しく歯切れの悪いミニアの言葉。


「あの『コボルト』はトラベル殿に限定特化したスキルを開花させ、トラベル殿に敵対する者にのみ効果のあるスキルであるような気がします…。」


「限定条件か…。しかし、それだけの限定では説明しきれない程の能力向上幅だとも思うが…。」


「はい。その部分は今後見て行きたいと思います。」


「ふむ。そうしよう。」


 豪華な椅子の背もたれに、大きな上半身の体重を預けガロンはため息をついた。

 今までの異世界からの召喚者には、例外なく常識外れのスキルがあった。

 しかし、トラベルの推察力に驚きはしたが、彼自身の能力とすれば平凡。

 いや、凡才が正しいか。魔力総量も魔法効果も平気以下である。 

 魔法の耐性を持ち、召喚師適正がある事自体が異常であるのだから。


「凡才の召喚師と、異才の従魔。非常に面白い組み合わせだ。」


 ガロンは楽しそうに笑っていた。

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