たとえばの話
たとえばの話。
自分の命と、世界。
どちらを取るかと言われたら、
僕は世界を選ばない。
想像してよ、
自分だけが消えて、世界は何ごともないかのように廻る。
そんなのおかしいよ。
僕が世界に比べてそんなに軽いものだなんて、
母さんに失礼だ。
たとえばの話。
僕か君かと言われたら・・・。
僕は君を取るよ、きっと。
不思議だね。
母さん、ごめんよ。
たとえばの話。
ほんとに、たとえばネ。
僕と母さんだったら・・・。
僕は、どうしたらいいのだろう。
僕は母さんを選んでいいんだよね?
お付き合い、ありがとうございました。




