表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/25

戦略会議

後日松村、マホーン、藤森の三人が量販居酒屋に集まり再度会議が行われた。松村と藤森は二人で連携をとっていたようで、話が相当具体化している。

  松村がビールを片手に相当熱いことになっている。

「だから、たこ焼きの具にチーズは邪道だって言ってんじゃんか」

藤森が引き下がらない

「松村さぁ、だからタコは今高いから、たこ焼き売ってる振りしてメインはチーズ焼きがいいんだって。」

「チーズ焼きならたこ焼きじゃねーだろうよ。元はたこ焼き屋をやろうって話だったじゃんか」

「いやっ、俺やるからには成功したいんだよ・・・」沈黙が30秒ほどあって、

 「・・・てかたこ焼き屋をやろうって言い始めたのはマホーンさんだよね?」藤森が思い出した。

「社長、マホーンさん、ご決断をお願いします」藤森がまじめな顔でマホーンにこう聞いた。

久しく感じたことの無い、仲間達と夢を語り合う心地よい楽しさに巻き込まれたかったので、マホーンは家族にうまく話せていないことはしばらく置いておくことにした。


「えーっと、うまく言えないけどお金を稼ぐってことは、社会に貢献するということじゃん。モノやサービスをお客さんが欲しくなければ買わないし、すなわち誰も買わないものは誰も欲しくないものだから、貢献できてないってことな気がする」マホーンはビジネス書を読んだ記憶を思い出しながら答えた。そして続けた。

「だから売り上げ即ち社会への貢献度であって、人は社会で生きているわけだから、社会に対して何かしら貢献が出来て初めて人として生きているといえるから、給料の高い人は社会的貢献度が高く、周りから評価されるべきで・・・って何か少しずれてるよね?」


松村と藤森はこれを聞いて懐かしそうな顔をした。


藤森はこう言った。

「マホーンさん変わらないっすね、その胡散臭さ。そして何が言いたいのか良く分からない。要するに何?」


マホーンは続けた

「まぁ、要するにたこ焼きがいいよ。俺はチーズのやつより好きだからさ。原価の安い材料を使ってどれだけ利益率が高いとしても、自分が好きじゃないと美味しさとか魂とか伝わらないから、結局は売れないんじゃない。だからたこ焼きをやるって今決めた。」


松村は言った。

「音楽と一緒だな。たこ焼きも何もかも。ロックだよロック。自分がやりたいからやるんだよな。ただそれだけでいいんだよ。けどそれで儲かればいいんだけどさ。だって俺子どももいるし貯金もねーだろ。考えるまでもなく家族が守れなきゃ俺はやれないよ」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ