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松村失踪

その週末、マホーンが店の近くに来ると、藤森は店の前で一人たたずんでいた。


「マホーンさーん、松村いないんだけど。」

開いてるはずの店はシャッターが閉まっている。シャッターは閉じると鉢巻をした大きなタコの絵が見える仕組みだ。その威勢のいいタコの前での落胆しきった藤森のコントラストが妙である。


「松村さん寝坊してんじゃないの?昔からそうじゃん。」マホーンは言った。

「違うんすよ、マホーンさん」藤森が返した。


「さっきとなりのコンビニで聞いてみたんすけど、一昨日からずっとシャッター閉まってるって。」

「はぁ?」マホーンは意味が分からなかった。


藤森とマホーンは松村の携帯にしつこく電話をしたが、繋がらない。電源が入っていないみたいだ。


・・・リンリンも同じだ。


「おい、どうすんだよ。」マホーンは行き場のないイライラを藤森にぶつけていた。

「・・・。」藤森は無言だ。

「リンリンも電話に出ないっておかしくないか?」

ただ、マホーンは藤森がひどく落ち込んでいるのを見て、それ以上言うのはやめた。


マホーンも藤森ももの凄く嫌な予感は感じていた。




しばらくして、ここにいてもしょうがないので二人は松村の家に向かった。店から電車で1時間ほどの郊外住宅地のマンションだ。収入の割りにいいところに住んでいるのは、村松の親がエリートサラリーマンだったからと聞いている。


一呼吸置き、玄関でチャイムを押すと、奥さんが出てきた。

「久しぶりー英恵ちゃん。」

松村の奥さんはパスタ屋の同僚だったので二人とも良く知っている。


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