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入団試験④
「面白いやつだ」
多くのVIP席の貴族たちが騒然となる中、ジャンヌは心から面白そうに告げる。
「しかし、荒削りですな。勝利した彼の方がボロボロではないですか」
大男は苦笑いするしかない。なんて荒っぽい戦いだ。あんな戦いをする奴は頭のネジが数本飛んでいると思えてしまう。
どこのバカがあんな戦いを教えたと言うのだろう。
「あぁ。だがあの技術を習得するのには半かな覚悟では行くまいよ」
「聖剣に選ばれたあなた様だからこそ理解できる、と言った所でしょうか」
大男は辺りを見渡す。周りの貴族達はジャンヌと違い、呆れたようにため息をついている。あまりソウルに対してよい印象を持っていない様子だった。
「あの男を弟子にとってみてはどうだ?ジェイガン」
そう言ってジャンヌは少し悪戯っぽく笑う。
「いやぁ、私の専門は武術ですぞ。あなた様が弟子にしては?」
大男ジェイガンもニヤリとしながら言い返した。
「まぁ、興味はあるが。流石にこの立場では弟子は取れんよ」
肩を竦めてやれやれと言った様子でジャンヌは答える。
「それでもまぁ、またいつか会う機会があれば、ゆっくり話でもしてみたいものだ」
「……では?」
「あぁ、合格だ。そう伝えておいてくれ」
ジャンヌはそう言うと次の試合に目をやるのだった。




