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入団試験①

 しばらくして、いよいよ入団試験の時間となった。


 試験の内容は現騎士相手に試合をすること。それに勝利、もしくは実力を証明すれば無事に合格出来るようだ。


 ウィストリアに建築されたイーリスト闘技場に案内されたソウルはソワソワしながら順番を待っていると、何人もの騎士志望者が担架で運ばれてくるのが見える。


 中には明らかに致命傷を受けているような者までいる。


「よ、よし!」


 ソウルはパンパンと顔を叩き、切り替える。危険な試験だとは聞いていたが、ここでビビっていても仕方がない。これまで培ってきた技がどこまで通用するか。不安と期待で武者震いした。


「次!シン・ソウル!闘技場へ!」


「うっす!」


 ついにソウルの番がやってきた。


 ソウルはシナツから受け取った黒剣を腰に下げると、闘技場へと向かう。


 闘技場はぐるりと円状にフィールドが広がり、その上には観戦できるように客席が並ぶ。


「おぉ、これは…………」


 そして客席はびっしり人で埋め尽くされており、わぁぁぁぁあ!!と歓声が上がる。


 すると、反対側の入り口から対戦相手の男が歩み寄ってきた。


「また会ったな」


「あんた、さっきの」


 対戦相手は先ほど受付であった男のようだった。


「いやぁ、偶然だねぇ。まさか君と当たる事になるとはね」


「お互い、ベストを尽くそうぜ」


 ソウルが握手しようと手を差し出した、その時だった。




 バシィッ。




 ソウルの手が弾かれた。


「気安く触れるなよ。凡人が」


「…………へ?」


 ソウルはまさかの事態に堪らず気の抜けた声を出す。



「魔法の使えない君を相手に選んだのは僕だ!騎士とは誉ある崇高なる存在!貴様のように魔法も使えない雑魚が来る場所じゃない!だからこの僕が貴様に直接引導を渡してやろうと思ったのだ!」



「………………あー」


 ソウルは色々と納得した。魔法が使えない俺を痛めつけることが狙いか。


 そのためにわざわざソウルをこの試験に参加できるように手を回した。何ともまぁ回りくどいやつだ。


「はっ。魔法が使えないからって舐めるなよ?」


 だが、ソウルだってこれまでのソウルではない。この時のために磨いた技がある。


 ソウルはシナツから受け取った黒剣を抜く。




「この6年の、成果を見せてやる!!!!」




 そして試合開始のゴングがなった。

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