プロローグ
魔導霊祭。
それはこのイーリスト国で特別な日。5歳を迎えた子ども達が国中から集められ、どんな魔法の力を持つのかを顕現させる日。
そんな特別な今日この日。皆が夢と希望に胸を膨らませるこの祭で……。
「君には、マナがない」
「……は?」
1人、絶望を教えられた少年がいた。
目の前の片眼鏡をかけた怪しげな研究者の言葉に5歳の少年ソウルは固まってしまう。
「いやそんなはず……なんかの間違いじゃ……?」
眼鏡をかけた白髪交じりのボサボサ頭をした中年男がが困惑したように装置をのぞき込む。
マナが……ない?
いや……いやいやいや?
待てって。おかしいだろ?そんな話、聞いたことないぞ!?
この世界では誰もがその身に【マナ】を授かって産まれる。【マナ】はその生命のエネルギー。
つまり、生きている限り大小の違いはあったとしてと、全ての生き物に【マナ】が備わっているのだ。
それがない!?そんな馬鹿げた話があるわけ……。
「極めて異例なことではあるが.......」
それでも、白ひげに片眼鏡をかけた学者は宣告する。
「君は……魔法が使えないようだ」
はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!?!?!?
齢5歳にして少年はこの世の不条理に絶望した。