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逆行した公爵令嬢は逃げ出したい  作者: にしかえで
6/14

義母とムチ

短めです

この血…私の血…赤い…痛い…痛い…痛いわ…

この痛覚は現実だわ…夢じゃない?

これは現実なの?どういうこと?


人生をやり直しているの?

巻き戻ったの?


戻る前の私…

婚約破棄を言い渡され、地下牢に閉じ込められて…

それで…そう…逃げようとしたら階段の上から

突き落とされて…


私…殺されたの?誰に?

あの時屋敷にいたのは、父?義母?アマンダ?

父は私を憎んでいるけど、殺したいほど憎まれていたのかしら?

義母?父への怒りを私にぶつけて?それとも別の怒り?あのボロボロの状態の私を敢えて殺す必要がある?

アマンダ?リチャード王子と婚約して幸せの絶好調のアマンダが敢えて手にかけるかしら


これは…前に読んだタイムリープね。

どうして時が巻き戻ったのかしら…


わからない…わからないわ

何もかもわからないわ…


でも…やり直せるのね…このままじゃ殺されるわ…

ここから逃げなきゃ


指の鮮血を見て意識を失いふわりと倒れ込みむマリーナを、細くも鍛え上げられた腕が引き寄せた。



∞∞∞∞∞


階段下で金切り声で叫んでいるのが聞こえる。

「お母様、お姉様のせいで恥をかかされましたわ。もう、嫌‼︎ドレスを着こなせないだけじゃなくて、リチャード殿下の前でわざと倒れかかったんですのよ。みんな噂してますわ」


「アマンダ、可哀想に。姉が恥知らずだと妹に負担がかかるわね。お母さまがマリーナにきちんと罰を与えてあげるから安心なさい」


あぁ、目を開けないと…ここから逃げないと…

身体が重くて沈んでしまいそう。瞼が重くて開けられない。

ダメ…叩かれる…


前回もお茶会の後、アマンダがマリーナの悪口を義母に吹き込んでいた。

恥さらしの義娘には教育が必要と、私が謝罪を述べるまでムチで叩かれ続けた。


バンと扉が乱暴に開けられ、義母が部屋に入ってきた。

「本当に汚い部屋。喉が痛くなりそう。汚らしい貴女にはとてもあってるわ」

マリーナの髪を引っ掴んで床に放り投げようとした。


引っ張られる髪は痛いが脱力しているため、マリーナはベッドから動く事ができず、無抵抗のまま数本の髪の毛が抜け義母の手の中に残った。

気分を害したのか、義母はちっと舌打ちをすると手の中の髪の毛を床に放り投げ部屋を出ていった。



∞∞∞∞∞


叩かれなかった。ガーナもクビになっていない…

前とは違うわ…

運命を変えることが出来るのかしら…


握りしめたままだった拳を開くと、緋色のイヤリングのような花が握られていた…

フクシア…


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