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僕の姉上は悪役令嬢、愛する姉上をふりむかせるために悪役令息の僕が王太子と婚約破棄をさせた方法とは?~姉上ごめんなさい、どうしても姉上をお嫁さんにしたいんだ僕~

作者: ゆず

 僕はフリードリヒ、フォン・マイヤー、今年で十歳です!

 僕には血のつながらない姉上が一人います。

 公爵令嬢のスノーホワイトといいます。


 僕は母上の連れ子です。

 母上は王の妹でした。でも、そうですね吟遊詩人と駆け落ちし、僕が生まれて、でも父に母は捨てられて出戻ってきました。

 これは僕が使用人から聞いたお話です。

 母上を処分するために、しょぶんっていやですね。

 妻を亡くした公爵に王が妹を与えたそうです。


 で、僕は血のつながらない姉上が一人できました。


 姉上はカエルが嫌いです。

 僕がカエルをみせたらうわーんと泣いて逃げました。

 でも僕、カエル大好きで、姉上にあげたかっただけなんです。ごめんなさい姉上。

 姉上は血のつながらない僕にとっても優しいです。

 弟ができたと喜んでくれました。

 父上もとてもやさしいです。僕は幸せでした。でもそんな日々は長く続かなかったんです。




「おうたいしひ? ですか」


「そうですわ、フリュー、とうとう私が王太子妃に選ばれましたの!」


 姉上はとても浮かれてました。

 王太子は僕の従兄弟らしいです。

 とても素敵な人らしいですけど、僕はあの人嫌いです。


 だって母上のことをろくでもないあばずれって言いました。伯母上だとは絶対に呼ばないと。


 姉上は踊っています。

 でも僕、なんだか胸がチクチクしました。

 あんな人のお嫁さんに姉上がなるのは嫌でした。


 僕は考えて、そしてあの人と姉上が結婚しないいい方法を思いついたんです。

 おいちびっていうあの人のことは僕大嫌いだったんだもの……。



「フリュー、私、婚約破棄されましたの! うう、うわああああ」


「……姉上、元気出してください!」


 姉上は婚約破棄されました。

 舞踏会で美しい平民の女性を見染めた王太子により、姉上は婚約破棄を言い渡されたそうです。

 なんだろう、悪役令嬢婚約破棄るーととかいうらしいです。

 書物で研究しました!


 つまり、姉上は悪くないんです今回は! だから父上も母上もおとがめなしです。

 断罪とか追放がないからです。


 僕に抱き着いて泣く姉上はいいにおいがしました。


 姉上、僕がきっと大人になったら…姉上。


「姉上、僕が大人になったらお嫁さんにしてあげるから元気出して!」


「ありがとう……フリュー」


「大好きだよ姉上!」


「私もあなたのことは大好きよフリュー」


 僕は姉上のことが大好きです。

 だから大人になったらお嫁さんにします。

 にっこりと笑う姉上は大輪の花のようです。

 

「いつか……僕が姉上をお嫁さんにするまで待っていてくださいね」


 僕は姉上のことが大好きです。

 だからいつかお嫁さんにします。あと六年したら姉上をお嫁さんにできるから。

 十六と二十二って釣り合うよね!


 僕って平民として二年前まで生活してたんだよね。

 だからその時の……アリスおねえちゃんありがとう、あいつを誘惑してくれて。

 ありがとう、うれしいよ、男殺しといわれたお姉ちゃんの手にかかればいちころだよね。

 僕の家に隣にあったのは男の人が女の子をなんとかというのするおうちでした。

 そこのおうちのアリスお姉ちゃんはどんな貴族の男でも手玉に取る名人だそうです。

 だから僕はお願いして……あ、これは内緒だった。そしてお父さんも……母上をいつもいじめていたんだもん、あのね……あ、これもないしょ。


 大好きな姉上、待っていて、待っていてね。僕が大人になるまで。


お読みいただきありがとうございます。感想や評価、ブクマなどいただけたら、すごく喜びます。宜しくお願いします

フリューの裏の顔とか、魔王タグとか回収ができなかったのが心残りです…

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