わたしをまつあなたへ6
#ネット小説大賞七
如月。二月。
もはや、春間近の、真冬。
関東は、一センチだの三センチだの積雪で、マスコミが、大騒ぎ。
地方にいる私には、「何だかなあ」てな感じ。
人口1億2千万人のうち、1000~2000万が、関東にいるわけだから、騒ぐかな…?
最近の私の地味な悩みは、「結露」。窓の内側につく!あれ。
内側から外が見にくい。外からは内側がカモフラージュされている。
あなたの心境に、似ていない?
あなたは、淡々と、試験を受ける。合否がわかる。どこに行くか、行かないかを決める。親、お金、学校、友人。目まぐるしく、一気に、変わる変わる。
あなたは高校を卒業する。嫌でも卒業する。
冬から春に変わる時。一気に、変わる。でも、少しずつ、変わっているの。
表にでるまでに、もう、変化は始まっている。始まっていた?
この時期は、何者でもない、あなたが、いるだけ。
すべてのはじまり。すべてのおわり。もしかすると、駅のプラットホームなのかも。
あなたが、はじめる。あなたが、おわる。
あなたはあなた。
冬を感じて。今を感じて。
やがて春が来るから。春を感じやすくなるから。春が待ち遠しくなるから。
大丈夫。
あなたはあなた。
そして、いまのわたしになるあなた。
大丈夫。
わたしはわたし。
そして、あなたはいまのわたし。