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【旧】日帰りRPG ~チート少女の異世界(往復自由)冒険譚~  作者: フェル
第2章 承

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5.5 龍使い

【分体の視点】


  9月2日(月) 15:30 次元の狭間


 黒龍ディアーズライドとファーレンさんとで話し合った結果、ディアーズライドの同胞、つまり他の黒龍たちの協力も得て、本格的にガイア勢力への攻勢に出ることになった。そのために、まずはわたしがディアーズライドを一旦ゼルク・メリスへ連れて戻り、他の黒龍たちと交渉してもらう。

 その間に、わたしはわたしで、別件で動くことにした。


 対ガイア勢力との戦いに黒龍の協力を仰ぐことが決まった時、ディアーズライドの息子ベイスニールは《大人の黒龍たちが本気で動くのなら、自分の出番は無い》と、ちょっと気分が沈んでいるようだった。それなら、と、わたしは彼に、ビザイン共和国とレギウス王国との戦争に力を貸してくれないかと頼んでみた。

 ただし、黒龍が人間同士の戦争に進んで参加してしまっては、今後、人間たちの間に《黒龍にいつ攻め込まれるか分からない》という不安材料を残してしまう。だから、飽くまでも《龍殺し》に使役されて参加させられる、という形で協力してほしい、と。

 ベイスニールは(こころよ)く了承してくれた。形だけとはいえ《黒龍が人間に使役される》ことをどう思うか、ディアーズライドにも通信魔法で聞いてみたが、


『強い者に従うのは当然のことだ。そのように装うことも、駆け引きとしては重要だろう。気にするな』


 彼女はそう言ってくれた。……まあ、結局《面白そうだからやってみろ》とも言っていたが。

 そんな訳で、わたしはベイスニールを連れてガディオンさんに会いにいった。その話はうまくまとまり、今回の戦争では、幼体とはいえ黒龍がビザインの側につく、ということを、広く世に知らしめることができた。

 わたしの異名に、《龍殺し》に加えて《龍使い》が増えたのは言うまでもない。

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