決闘!パンプキンマン
追うように店内にへと飛び込んできたパンプキンマンが、追い打ちをかける蹴りを放った。これから身をかわしたソウルマンは、起き上がって半身に構えると、青白いローブを脱ぎ捨てて、青白いプロテクターのみとなった。そして、太腿から取り外したトンファーを両手に持ち。
「ソウルトンファー!!」
「パンプキントンファー!!」
と、こちらは両腕のプロテクターから噴き出した炎――のようなもの――から現れたトンファーを構えた、パンプキンマン。
二人の戦士、同時に踏み込む。
腕を振り上げて。
激しく打ち合った。
硬い音を機関銃のように立てて、店内に響かせていく。猛々しい打ち合いが、火花を散らして、店内のBGMを無きものとした。そうして、トンファーを使うだけではなく、体術をも交えはじめていった。ソウルマンの突きと蹴りから、側転宙返りで身をかわすパンプキンマン。着地した隙を突いて、走るソウルマン。しかし、再び宙に跳ねたパンプキンマンは、さらに躰を捻って踵を振り払ってきたのだ。
「パンプキンキック!」
「おわ!!」
隙を突いたつもりが隙を突かれてしまったソウルマンは、防御もできずに蹴りを頭に受けてしまい、躰を旋回させていきながら店内のマネキンやらハンガー掛けやらを破壊して、再び床に叩きつけられた。着地をしたパンプキンマンが、半身に構えて拳を引くといった、いわゆる日本武術の“残心”をとる。それから、足を進めていく。
脳震盪を感じながらも、頭を振って起き上がっていくソウルマン。やがて、頭から伝わる“ぐらつき”が治まりかけたところで、歩みを進めてくるパンプキンマンと向き合い、構える。そして、なにを思ったのか、ソウルマンは自慢のトンファーを太腿に戻すと、合掌の型をとってその身を屈めていったのである。今にも相手が攻撃を開始しますよと云わんばかりに構えていく様子を目の前にしつつも、パンプキンマンは歩みを止めることなく、その足を運んでいく。




