頭が上がらない不良さん
さて、彼女の正体はなんだったのでしょう…?
「おかえり」
彼の家から出てきたのは女の私から見ても「綺麗」と見とれてしまうような美貌の持ち主だった。…今思ったけどこれって修羅場なんじゃないのか?多分この綺麗な人は相浦の彼女かなんかだと思う…ってことは私がいたら「なんで女がいるの」ってな感じで言い争いに成りかねない…いくら不良でも彼女に愛想つかされたら可哀想だし…喧嘩になったら相浦が彼女さんに手を出すかもしれないし…
「あ…あの私はただの友達で…」
誤解を解こうと私が口を開くと彼女さんがぽかんと口を開けて私と相浦を交互に見つめた
「斎…あんた友達なんて居たの…?いっつも連れてくるのは『遊び道具の女だー』とか言ってるのに?」
あれ…彼女公認の女好きなのかな相浦はだとすると相当だな
「はぁ?コイツで遊べるわけねえだろ?ビクビクしてたからからかってやろうと思ったんだよ」
「なんてこと言うの!?こんなに可愛らしい子家に連れてきて!」
そう言うと彼女さんが相浦の頬を思いっきりつねり始め、「ああ…なんか修羅場ってるな…そりゃ彼女さんも怒るか…女を家に連れ込んだら」と私が唸っていると
「痛ぇよ姉貴!!」
姉貴?あれ…彼女じゃなくてお姉さんなの?
「うっさいわね!!あ…!お客さん入って入って」
お姉さんは私に手招きをして家の中に入れてくれた、優しい人なんだなぁと微笑むと首をかしげられたため
「お姉さん優しい人だなぁと思って」
と答えると相浦は不満そうな顔をして先ほどつねられた頬を指さし『俺には優しくないけどな』と言うような態度を取っていた
「いやぁね、お姉さんじゃなくて「夏樹」でいいよ」
夏樹さんは恥かしそうに顔を赤らめ名前を教えてくれた
ここは自分も名乗らなければ…と自己紹介をする
「七瀬 響華です。相浦くんとは同じクラスで隣の席になりました」
いやぁ私にしては丁寧語やらなんやらが使えてたんじゃないか?偉い私!と自分を心の中で褒めたたえていると
夏樹さんが首をかしげる
あれ…やっぱり丁寧語、尊敬語、謙譲語を含む国語が苦手な私の自己紹介は変だったかな?
「七瀬?」
夏樹さんは私の苗字を呟いてもう一度首をひねる
七瀬ってそんなに珍しい名字かな…
「響華ちゃんって七瀬 巽さんの娘さん?」
「はい、そうです…なんで夏樹さんが私の父の名前を?」
次の瞬間夏樹さんの口から衝撃の言葉が発せられる
本当は夏樹さん彼女にしてやろうかなとか思ったけど
ハーレムは私の傷が色々えぐれるので←
やめました(
でも逆ハー、主のハートがえぐれるハーレムも考えてます(
何故夏樹は響華の父の名前を知っていたのか