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Alice in Re.selection  作者: 名も無き小説家メア
1部 Charlotte
6/27

Charlotte VI|その眼、天眼につき

もかがいなくなり、俺は1人で少し考えたあと

「うるふ!お前は北の方!天才様は東!俺は西、ラプラスは南を頼んだ」

「「「了解!」」」

3人にそう言った。俺は西の方角へと進もうとして、

「奏音っちちょっと待ってくれない?」

とラプラスから声をかけられた。

「なんだ?お前か、早く行けよ」

「何回目なの?」

と訳の分からない質問をするラプラス。

「なんのことだかさっぱりだね」

もちろんなんのことか分からないためそう返答するが、

「君の能力の話だよ、その力、使うの何回目?」

とそう問われた。

「はぁ、最悪だ」

俺はつい悪態をつく。

「お前のその能力だけは避けて通れないか」

隠すことを諦めるしかないようだ。そして俺は言いたくなかったが答えることにした。

「2回だ、それもこの前の対抗戦で、な」

「嘘は、ついてないみたいだね」

と少しばかりこちらを伺いながら考える仕草を見せたラプラスは口を開いた。

「君のその状態だと、使えるのはあと3回、かな」

そう言われ完全に諦めた俺は

「お前のその能力、どうにかできないのかよ」

「仕方ないさ、なんせ僕の能力は天眼の瞳(ラプラス)、周りの全ての情報から人の感情、次の行動、過去、未来の出来事、この世の理すらも見通すことができる。この能力の前で隠し事なんてできないよ」

と説明するラプラス。そしてそれに続き隠し通してきたことを言い当てられる。

「君のその能力、時間逆転(ザ・クロノス)は確かに強力だ、だがいくら君でもその反動にはいつか耐えられなくなる」

確かに、その通りだ。能力には全てに欠点が存在する。能力が強力であればあるほど反動が大きいのだ。俺の能力、時間逆転は時間を巻き戻す事ができる。解釈を広げれば時間を止めることだってできる。だが、その反動はどれほどなのか俺には想像がつかない。

「俺は、目的のためなら手段を問わない。必ず、必ず救ってみせるさ。どんな手を使ってでも」

「僕だって能力で君の過去を覗く事ができる、だからこそ君が何を成し遂げようとしているのかも分かるんだ」

そんなことをいうラプラスに

「それ以上言ってみろ、二度と地面を歩けなくするぞ、踏み込みすぎた詮索は良くない事もある。俺の事はもう探るな」

と冷たく言い放つ。

「わ、分かったからそんなに威圧しないでくれよ」

とラプラスはしょんぼりとしてしまった。

「まぁ、いいからそう落ち込むな俺が悪いみたいだろうが。それで?もかの場所は分かったのか?」

と聞くとさっきまでのしょんぼりはどこに行ったのか

「もちろん!僕の天眼は全てお見通しだからね!」

と得意げに言ったラプラス。

「で、どこなんだ?」

そう聞くと

「ちょうど西の方角、でも少しマズイかも」

と表情を曇らせるラプラス、

「奏音っち、急いだ方がいい。あっちの方角はたしか、」

「黒百合、か」

うん、とラプラスは頷く。『黒百合』、それは国の警備隊でも対処できない独自のルールのもと、主に西の方角に拠点を築いている裏組織だ。噂によると、その領域内に入ったその瞬間から黒百合のルールに則って動かなければならないらしい。中でも幹部連中は恐ろしいほど強く、トップはそれ以上とのことだ。それに、黒百合とは昔関わりを持っていた事がある。それこそどんな連中なのか、俺が1番知っている。そしてもかを1人あの場所に行かせるのはまずい

「ラプラス!他の2人も呼んできてくれ!」

「もう呼んであるよ数分差で到着するはずさ」

「くそが、絶対敵に回したくねぇ対応速度だろそれ」

そう言って西の方角へ向かう。やがてその場所へと辿り着いた俺達はその光景を見て言葉を失った。

「これ、は僕たちの手助けはいるのかな?」

と口を開いたラプラスの顔は少し引き攣っていた。まぁ、当然だろう。

「まぁ、下っ端連中だと歯が立たないよな」

そう、黒百合は全員が強い訳では無い。幹部連中が化け物でそれ以外は割と普通の能力者なのだ。つまり、

「学園でトップ争うやつがこんな雑魚数百人、手こずるわけないよな」

「でも、もかっちも派手にやったねぇ」

としれっと俺の後ろに隠れていたラプラスが出てくる。やりすぎ、か。まぁ確かにそうだろうな、あいつ迷ったからってイライラをぶつけたな。その時、

「ちょっとー、来てみたら何これ」

「奏音、お前やりすぎだろ」

という声とともに天才様とうるふが到着した。

「あ、俺じゃねぇぞ。やったのはうちの妹だ」

そう言った俺に2人は

「「あー、オッケイ何となく察したよ」」

と口を揃えて言うのだった。

「皆!7メートル後ろへ下がって!そのまましゃがんで!」

と突然ラプラスが声を上げる。反射で指示通りに動いた俺達の元いた場所には斬撃が走った。

「よぉかわしたなぁ、お前らつよいみたいだ」

目の前にはそう言葉を吐いた本人であろう男が立っていた。

「任務から帰って早々強いヤツと会えるなんてなぁ、さっきの奴らはつまらなかったからさ」

と、男は腰から短剣を取り出し、構える。

「1人なら俺が出る。行かせてくれ奏音」

とうるふが自ら名乗り出る。

「いいのか?」

「あぁ、任せろ、特訓の成果見せてやるぜ」

「いやそういうことじゃなくて」

「ん?」

「敵、後ろに数百人はいるぞ」

「奏音、さん?ちょっとお腹痛いから代わってもらっても?」

「あ?いけよ男だろ」

そう言ってうるふの背中をバァン!と叩いた。

「可哀想だからこいつも付けてやるよ」

とラプラスをうるふへと任せる。

「見た目ふざけてるがこいつ腕は経つから安心しろ」

「しゃーなしな」

仕方ないと、そう納得したうるふは敵の方へと向き直って、

「なぁ、俺の練習に付き合ってくれよ」

と言うのだった。

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