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Alice in Re.selection  作者: 奏音
1部 Charlotte
10/18

Charlotte Ⅹ|その能力、攻略につき



「ごめんね、お兄ちゃん、天ちゃん。道に迷っちゃって」

武器を手に持った妹はそう言ってこちらへと足を運ぶ。

「なんの冗談だ?もか」

「もか、ちゃん?どうしたの、ソレ」

と天が問いかける。するともかはキョトンとした顔をして

「いやぁ本当に道に迷っただけだよ?道中絡んでくるのが多かったから倒し続けたらここに来ちゃった」

ん?待てよ、偶然来たんだったらもかは、

「おいクソジジイ。もかはお前の味方じゃないのか?」

すると、

「私の仲間はその女性が引きずってきた男ですよ」

とあっさりと言ってしまった。

「あーこいつ?なんか後ろから襲ってきたから殺っといた。強そうだったし案内役としてね」

なるほど、つまりはもかはそいつボコってナビに使ってたんか

「なんでうちの女性陣は皆してイカレてんのやら」

とボソッと呟く。ふと視線を感じて隣を見ると天が睨みつけていた、

「ア、ハハ。冗談ですよ?いやだなぁ、アハハ」

「奏音後でしばく」

うん、なんで?おかしくない?

「いや、あの天さん?俺何も悪くない気が、、、」

「なに?」

とえげつないほど冷たい目を向けられ

「いえ、なんでもありません」

と圧に負けた。

「とまぁ、話はここまでにしといて、だ」

俺は会話を中断し、戦況を判断する。もかが敵に回るという最悪は回避した。だが、相手が相手だ。反転、その名の通り自らを傷つける力を癒す力へと変換する。そんな能力の攻略法なんてのが存在するのか。さてどうしたものか。

「奏音、あのおじいちゃん流石に」

と問いかけてきた天に俺は

「ん?あぁめんどくさいよな。うんうん今ちょっと考えてるから」

と自分の脳みそをフル回転させる。

状況を整理し、勝利への道を想像しろ、反転する能力、時間を操る能力、創造する能力、そしてもかが加わったことにより攻撃の幅が広がる。

俺の能力は攻撃向きでは無い。そのためサポートに回る必要がある。天の能力は強力だがやつには逆に回復されてしまう。上手く相手の能力を逆手に取りたい

「お兄ちゃん、難しく考えなくていいんじゃない?どういう状況かは分からないけど」

と遠回しに落ち着けと言ってくる。

少し、深呼吸をする。心を落ち着かせて再び考える。相手の能力は攻撃を反転させると治癒へと変わる。天の能力である創造で攻撃すると能力は反転されて創造したものは崩壊し、無くなる。

さらに俺は考える。考える限り、俺たちの単体攻撃では勝てない。能力が反転される、か。

「ん?待てよ、能力が反転される、?」

ふと、疑問が何故か生まれる。何か引っかかる。喉に異物が詰まったような感覚に陥る。何かを見落としている気がする。なんだ?なにを俺は見落としているんだ。

前提として能力は能力でしか壊せない。例えば攻撃的な能力には同等以上の能力をぶつけないといけない。だが攻撃的な能力では無い場合は、相性がいい能力でしかうち消せない。そして攻撃的では無い能力は対象が限定的だという話をいつかラプラスから聞いたことがある。

「なるほどな、これは見落とすわけだ」

と俺は笑みを浮かべる。

『もしも、俺の考えている通りなら』

『あいつの能力は能力、それ以外で切り替えが必要』

だとすれば、

「少し、試してみるか」

俺は右手の拳を握りしめ、そこを能力で覆い隠すように纏わせる。そのまま敵へと突っ込み、

「これは、どう受けるっ!クソジジイ!!」

左手で殴りつける。

「何度やっても同じ事です」

片手で俺の拳を受け止める。もちろん、ジジイは無傷だ。でも

「これでいい。なぁジジイ、次の一発も当然。効かねぇよなぁっ!」

と俺は右手の拳を叩きつける。ジジイは同じく片手で受けるが、

「何度やっても、、、なっ」

ジジイは後方へと吹き飛ぶ。ジジイが吹っ飛んだ後に天ともかが走ってくる。

「奏音、どういうこと?なんで急に攻撃が効いたの?」

「僕も知りたいね」

と2人が聞いてくるが、

「まぁ、落ち着けって。単純な話だよ、なぁ?ジジイ」

と片腕を抑えてこちらへと歩を進めるジジイに問いかける。

「俺がさっきお前にぶつけた拳には能力を纏わせていた。俺の能力は時を操る。そしてお前の能力、反転。その正体は能力、又は物理のどちらかを選択し、選択した攻撃や効果を反転させる能力。お前は俺の左手の攻撃で物理を選んだ。そして次の右手もまた物理を選んだ。だが、俺の右手には能力を纏わせているため、能力は通るんだ」

だが、それだけだと

「奏音、それだと」

「うん、お兄ちゃん。それだと右手の打撃のダメージは通らないはずじゃ」

そう、その通りだ。しかし俺は

「何故、俺が物理を選ばせたと思う?」

それは、と俺は言葉を続ける。

「能力をお前に当てるためだ。俺の能力は時を操る、そして能力同士のぶつかり合いは上の方が優先される。

俺の時を操る能力は明らかに上位だ、だからこそ俺の能力が優先されると見た。だが、正面からだと反転されるからこそ、能力を当てる必要があった」

「ま、まさか!貴様!」

とジジイが焦りを見せる。

「そう、そのまさかだ。選択した物理を、巻き戻して無理やり能力へと選択を変更した」

「そうか!お兄ちゃんは能力を内側に当てることで能力を無効化した。もし物理を選んだ場合能力で巻き戻しがきくし、それを無効化しようと能力を選んだ場合物理が通る!」

これで、

「クソジジイ、これで能力関係ない勝負だろ?」

「なるほど、やはり」

とジジイは笑った。

「何がおかしい」

「いえ、長生きはしてみるものだと。そう思いましてね」

何かある。俺には分からない何かが

「ま、まさか!お前っ!」

「ククク、、はははは!最高だ年甲斐もなくワクワクしてくるわい!」

ジジイは言い放つ。

「『能力反転』」

「『リフレクション』」

人物紹介

名前 鷹波緋鳴

   ラプラス神

能力 全てを観測する能力

   神の権能「天眼」

性別 女

年齢 神様曰く聞いたら殺すらしいので不詳で

特徴 低身長ではあるが舐めたことしてると潰しちゃう

   ちょいと怖い神様

   全てを見通している為なんでも知っている

   実は奏音に明かすべき真実があるとのこと


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