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私もあなたも人間じゃないですけど?

「とても痛いんですけどー?。こんな仕打ち、暴力が許されていいわけないわ」


おでこを赤くはらし、不満げな顔で彼女はこちらを見ていた。あの後何度もステータス画面を見てバカにしてきたのを我慢できず、スキル、スーパーデコピン(そんなのない)をかましてやったぜ。そもそも散々バカにされた俺の方がこんな仕打ち認めねーよ!


「そんなんお前が人のステータス画面みてバカにして笑ってるからいけないんだ、能力向上とか、ジョブとか言っといて結局なにもおきないじゃないか!ただ腕が吹き飛ぶ!って怪しげな踏み絵を試させられて無駄に心拍数上がっただけだったわ!」

「そんなことないわ!黒影龍様に加護を受けたからあなたは…その…ももっちっぽい人になれたのよ…」


ニヤニヤしながら言われると余計に腹が立つ!


「うるさい!やかましーぞおい!しょうがないんだよ、ずっと何年も俺はももっちって呼ばれてたんだから癖なんだよ。もういい、っぽい人でもなんでも好きにしてくれ。腕が吹き飛ばなかっただけでもありがたく思っとくよ!」

「黒影龍様は慈悲深く最高のお方。そうね、あなたの全てを見抜いてまさかステータス画面で晒しものにするなんてすばらしいお考えだわ」


目を閉じ、お祈りポーズをしながら『満足』って顔で、頬を赤らめている。

ダメだコイツ。さっきから黒影龍様が絡むと態度が別人みたいになりやがる。


「もうどうにでもしてくれ。そんで、他のギルメンは?」


頭のぶっ飛んでそうな黒影龍様信者のギルドマスター様の事は内心諦め、適当にところに腰を掛け、なにも知らないこの世界の事、この黒龍のしっぽとかいうギルドをまずは聞くことにした。


「ぎる・・・めぇ・・ん??」

「ちがう!ギルメェンじゃない!ギ・ル・メ・ン!他の黒龍のしっぽメンバーのことだよ!」


不思議そうな顔をして首を傾けていたアイシャは、言葉の意味がわかると少し小ばかにしたように笑いながら、


「さっき言ったじゃないですかぁ。ちょっと前にダンジョンで人間に殺されたって。」


いやいやいや、聞いてないぞ!人間に殺された?どういうことだ?人間とは聞いてない!てゆーか他は!他の人!


「おいまって!ちょっと待ってくれ、ダンジョンで死んだのは聞いた。そこまでは理解した。人間ってどういうことだ?なんで俺たちが人間と殺しあうんだ?それに他は!?他のメンバーはどうしたんだよ!」

「なんで人間に殺されたかって、私たちは人間と戦っているからですよぉ?メンバーはいないから、私はあなたをわざわざ異世界から召喚したんですよぉ?」


コイツ頭おかしいんじゃね?みたいな顔してこっちを見てくるアイシャを、俺も全力でお前頭ぶっ飛んでんじゃね?と見返してみる。

転生してきたエリート先輩は人間に殺されて、ここでは人間と戦っている?どうして?さらに他のギルメンはいない?話が見えない。ここは犯罪者の国か何かなのか?どうみてもこのぶっ飛んでる露出女が正義とは思えないし…。


「なんで俺ら人間は人間と戦ってるんだ?おかしいだろ。俺も、あんたも人間じゃないのか?」

「んーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」


腕を組み、難しい顔をして唸り声をあげながら考える彼女。その出した答えは、


「人間じゃないかな。私も君も」


開いた口がふさがらねー。俺は今まで人間と思って生きてきたのに。

更新頻度は1日1回の予定です、それでも最後まで一生懸命頑張っていきたいと思ってます!どんなことでも、コメントや、イイネをくれるととても喜びます♪最後までぜひお付き合いくださいまし☆

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