85話・何故こうなったのでしょうか
「なぜこんなに遅れたんですか?」
「投稿を忘れてました」
「胸を張らないでください」
「えっへん」
「胸を張るなって」
「なぁいいか?」
絢にそんな言葉をかけたのは鍛冶を教えていた頑固おやじである。
「なんですか?」
「お前はできるのか? 鍛冶」
ぼそっとそんなことをつぶやいた頑固おやじに、ほんの少し悩んだ絢が返事をする。
「やろうと思えばそれなりにできますよ、やろうと思えば……」
「それなりか……」
「はい、それなりです」
はっきりと言い切る絢を見た頑固おやじは少し考えると、とある提案をする。
「開店と同時にデモンストレーションをするのはどうだ?」
「デモンストレーションですか?」
「ああ……」
「何をするつもりですか?」
「勝負だ」
「え……」
絢が一瞬驚いたものの、それ以上何も言うことはなく互いに自分の作業へと戻っていった。
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二日後、初めての開店当日である。
『さぁ皆様!! 本日は当店舗の開店日!! 開店初日のデモンストレーションです!!』
スピーカーから流れるそんな声に、歓声と酒の噴水が飛び交う。
『まずはこの町一番!! いや国一番!! 鍛冶師ヴェルダーがとった5人目の弟子!! アリア君と店主姫宮絢との鍛冶勝負!! 練習期間は3日とのことで、アリア君は店主に勝てるのかぁー!!』
さらに大きくなる歓声、そんな中で一人……
(考えていた10倍……、一体何の人気が……?)
自らの予想を大きく外し、疑問を感じる少女がいた……
「何の人気ですかこれ」
「考えてみろ」
「全くわからないです」
「あまり見れないその表情は感動ものだな」




