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72話・人の年齢を見た目で考えるなんてひどくないですか?

前回のお話


「なんであなたが……」(驚き)


「だれですか?」(疑問)


「だれですか?」(すっとぼけ)

「だれとはひどいなぁ、僕の名前は……」


 知っているはずにも、本当に知らない人にも知らないと言われた男は自らの自己紹介を始めようとする……

 が、直ぐにその場を盗られる。


「東の大陸から来たと自称する者が作った帝国大手のアパレルメーカー『ツクヨミ』に若干12歳で就職、その後15歳で独立し同系統の商会を作成し、5年で独立元と2大巨頭と言われるほどにまで成長させ、その後2年で商業ギルド支部長にまでの仕上がる。

 遠巻きに見る者を虜にしながらも、身近な人からは『残念イケメン』と呼ばれるフィリップ・ド・エトマンさん、何か用でしょうか?」


 一番最後以外は圧倒される様な経歴を如何にも説明ですと言った口調で言いあげる絢に、男……フィリップはその顔をしかめる。


「探偵でも雇ったのかな? ……というか、君数十秒前に僕のことを『誰ですか?』とか言ってなかったかい?」


 薄い笑いを浮かべながら、年下を見る目を向けて絢に話しかける。


「何言ってるんですか1週間前ですよ」


「キミこそ何を言ってるんだい?」


「それは横に置いておいて、何をしに来たんですか?」


 その言葉にフィリップが笑みを浮かべた。


「誰かが僕たちが出した依頼を攻略してくれたという話を聞いてね、誰がしてくれたのかな?」


「でしたら、絢さんですよ!!」


 リアの誇らしげなその言葉にフィリップの表情が一気にいぶかしげに変わった。


「絢と言ったらあれだろう? 最近になって名前が出始めただけの新入りじゃないのか?」


「違いますよ!! 今までいろんな依頼をこなしてきたんですから!!」


 と、自信満々に言い放つリアの隣でその本人が穏やかにお茶を飲んでいた……

 静かにお茶を飲んでいる横で、二人が勢いよく話し合いをしている。


「なるほど……で、その本人はどこにいるんだ?」


「ここです!!」


 その手は明らかに絢を指していて……

 フィリップはその先を見て嘲笑を浮かべる。


「面白いことを言うな、こんな一桁台の子供にあんな噂が付くわけないだろ?」


「「……」」


「嘘だろ?」


「一つだけ修正させていただきますと、私は一桁台ではなく16です」


「……嘘だろ!?」


「本当です」


 本来の目的を忘れリアと議論の結果、外見とかなり乖離のある結論を出されたフィリップは何度も確認をしたくレベルには驚きが勝ったようだ。


「そろそろ話を進めていただけませんか?」


「え……ああ、すまない

 成功確認をさせてもらってもいいかな?」


「見て来ていただければすぐにわかるのですが、しいて言えばあの子が証拠です」


 そういった絢の視線は、屋敷から連れてきた少女の方向を向いていた。


「あれが証拠? ただの少女に見えるぞ?」


「あれがただの少女に見えます?」


「……、もしかして見える奴が見ればものすごい怪物に見えたり……」


「いえ、そんなことはありませんよ、ただの少女に見えるはずです」


「思わせぶりなこと言わないでくれないかな?」


「すみません」


「まぁいい、報酬の話だ何が欲しい?」


 よくわからないノリに乗せられて、目に見えて疲れてながらも仕方ないと言った風に嫌々そんなことを言うフィリップだった……


「端的に言いますあの屋敷と営業許可書をください」


「……」


「ダメですか?」


「いや、屋敷は良いが営業許可書は待ってくれ、あれはそう簡単に渡せるものじゃないからな、審査を優先することは約束しよう、これでいいか?」


「はい、ありがとうございます」

「ビール10本を」


「金は大丈夫なのか? 今日だけでもう200杯目だぞ」


「大丈夫だ、あいつからのお小遣いの範囲で飲んでるからな」


「そんなにもらってるのか?」


「いや、殆ど男どもにおごってもらってる」

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