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63話・姿の通りだとは限らない

「私の物になりませんか?」


「嫌だ、連れていきたいならかってに連れて行けば良い、殺したいなら殺せばいい、それ以上でも以下でもない」


「成りましょうよ」


「いやだ」

「何が嫌なんですか?」


 先ほど大規模な破壊を行いったとは思えないほど飄々(ひょうひょう)とした態度の少女、絢がいた……

 魔力で保護していたと言っても全身筋肉痛、「いくら我慢ができても本能的に能力が落ちる」と言う理由で何度治療されても、すぐに傷だらけになる体はきっと泣いている事だろう。


 そんなことは今は関係ない、今は、今までの前例では上手(うま)く? 

 ……、上手くかは分からないが、取り敢えず、無事行われていた交渉が、初めて難航したことに視点を向けるべきだろう。


「何とは何だ、お前は俺に勝ったんだ、さっさと殺せばいいし、連れていきたいのなら引き()ってでも連れて行けばいい」


「それだと面白くないので強制したくないんですよ、やったらきっと怒られますし……」


「何だそれは、人の今後個運命を面白くないってだけで決めるつもりか?」


「はい」


 男は腕を組み少し悩む……


「……、いや騙されねぇぞ!! 一瞬考えちまった、ってか、誰がお前を怒るんだよ」


「そこは別にいいじゃないですか……、もう一度言います、私の物になりませんか?」


「なって俺はどうなる?」


「貴方が望むなら、どのようなものでも用意しましょう、その代わり、私を楽しませてください」


 目の前に存在する張り付いたような笑み、恐怖を誘う目の前の存在

 甘すぎる条件と際限が分からない要求


「お前は悪魔の類か?」


「人間ですよ、さっきも言ったじゃないですか……普通の人間ですよ」


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「絢さんお帰りなさ……、誰ですか? その人……」


 扉が開く音がしてそちらを見ると、そこには朝にも見た絢の姿ともう一人、男の姿があった……


「まさかとは思いますけど……」


「面白そうな子を見つけたので拾ってきたんですよ」


「えーと、どんな人なんですか?」


「ダンジョンボスです」


「そうですか……そうなんですか!? ダンジョンボスってあれですよね、ダンジョンの核を守ってる魔物の……」


「それですね」


「へぇ、人間みたいなのもいるんですねー」


 人間の姿をしたダンジョンボスが珍しいのか、リアは男の周りをウロチョロと動き回る


「何だこいつは……」


「手を出したら貴方の頭が5回は消し飛ぶと思ってください」


「怖いことを言うな」


「怖くなんてないですよ」


「いや怖いだろ……」


 そんな脅しをかけられながら、リアの気が済むまで観察され続けることとなった……

「さあ、弁明を聞きましょうか」


「何のでしょうか……」


「何故投稿が遅れたのか、何故過去改変がされてるのか」


「過去改変はおもしろくなかったからと言いますか、投稿が遅れたのは過去改変のせいと言いますか……」


「約束は守りましょうね」


「はい……」


「約束は?」


「守ります……」

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