50話・無知の知って難しいですよね
「この声本当に誰だ?」
「だから3丁目の田中さんですって」
「だからそれは誰なんだ」
「あの勇者が魔王になった伝説の回じゃないですか」
「何だそれは」
「終わりました」
「は、はい!! 確認します!!
――あ、あの、ニアさんとルビーさんのご年齢は……」
リアが書類を確認していく中で、碌に何もない経歴はともかく、年齢や得意武器などそれ以外にもいくつか書いていないものがあった。
「俺の歳は1億と……詳しくは覚えてねぇ」
「ねんれいってなに?」
「わ、わかりました!!」
「良いんですか?」
「長命の種族の型だと自分の年齢を覚えてない方も多いんです……ただ、酒類の販売などでは年齢を確認しないといけなくて、絢さんも未成年ですしこのままだととお売りできないのですが……」
リアはなんとも申し訳なさそうに言行っているが……
「どうします?」
「酒は飲まん、ついでに言うと煙も吸わん」
「わたしもー」
「えーと、ではこのままで……保険の種類も空欄になっているのですが……」
「すみません、ギルドの保険に関して理解していないので丸しませんでした、できれば説明をお願いしてもよろしいですか?」
「え、えーと……」
絢によって改めて保険のことを問われ少し言いよどんだリアに助け舟が出される。
「簡単なもんだぞ嬢ちゃん、他の保険と一緒で自分の出した損害の一部を負担してくれるもんだ」
「ウィ、ウィルさんが言っていた通りで、ぎ……ギルドの種類によって保険が適用される範囲が変わります。
ここには冒険、探索、討伐の3つの保険があって、それぞれで以来の失敗時に保険をかけることができます」
「なるほど……」
ウィルとリアの話を聞いて少し悩む……悩むが、大きな問題がある。
「よく考えると一つだけ問題がありまして」
「も、問題ですか? どこか不備が……」
「いえ、そうではないんです、ただ……」
「た、だ……?」
「私たちは保険の費用を払うだけのお金を持っていません」
「あ……」
そうである、絢達はそもそもがお金を稼ぎに来ているのであって、全くと言っていいほど金品を持っていない。
「嬢ちゃん、そこまでもってないなら貸してやろうか?」
「いえ、大丈夫です、あまり菓子は作りたくないので
このままで要録してもらってもいいですか?」
「わ、わかりました、こちらの書類で作成します!! ギルドの会員証をカードかアクセサリから選べるのですが、どちらにしますか?」
「私はカードでお願いします、ついでにルビーのも」
「俺は腕輪型で頼む」
それぞれの要望を聞いたリアはすぐに「分かりました!!」と返事をして3度どこかへと走って行った。走っていくから大変なことになるのではないだろうか……
「ところで、嬢ちゃんは間違いなく1級、俺と一緒の階級だが嬢ちゃんの実力ならより上も目指せるだろ、する気はねぇか?」
「何ですか急に……」
「いや、嬢ちゃんほどの才能が、承認に埋もれるってのが嫌に思っただけだ
で、どうする?」
「その気になればやりますよ」
「投稿遅れてるじゃないか」
「ほんとにちゃんとしてほしいですよね」
「そういえばなんだが、毎回のこの会話何処でやってるんだ?」
「何処っていうか、いつやってるんでしょうね」




