ゴルーヤの部下達の戦闘4
―――ユリスVSエリゴス―――
ここでも地上での戦いが起きていた。
ユリスは創造王を持っており、何でも創ることが出来る。
エリゴスは黒髪が妖しく煌めく、女だ。武器として、槍を使用する。武槍王を使い、槍を操っている。伝説級でも槍なら何でも創れるのだ。
「ウフフッ…さぁて、死んでもらおうじゃないの。」
「………創造・伝説宝刀!」
ユリスはエリゴスが伝説級の槍を創ったのを見て、自分も武器を創った。
ユリスが持ったのは伝説宝刀・大罪だ。この剣には技能や魔法が付与出来る、万能な剣だ。
「黒焔刺突。」
槍が漆黒の炎に纏われる。そして、エリゴスが消えた。
「え……………ゴフッ…!」
気付いたら、ユリスは腹を穿たれていた。が、ユリスも剣を振っていた。
「―――――ッ!」
エリゴスが見たのは、自分が持つ槍と両腕が切断されていた自分だった。ユリスはすぐに「完全回復魔法」を唱えた。これも創造王で創った能力だ。
「さて、終わりの時間だ。エリゴス。」
コツコツと足音をたててエリゴスの下へ歩く、ユリス。エリゴスも悪魔だけあって、回復魔法、強化魔法を使っていた。だが、回復が遅かったのだ。ユリスの剣により、「魔法妨害」が行われていたからだ。
「クッ―――!」
「天罰黒炎竜。」
黒炎で作られた竜頭がエリゴスに近づく。エリゴスは回復もままならないまま、飛んで逃げた。
(駄目だ…あれは化け物だわ。いや、もっとヤバい奴も敵にいるようね。)
飛んでいくエリゴスを見たユリスは―――
「逃がすかよ。お前はもう俺の操り人形だ。」
エリゴスは地上にいるユリスを見た。
(ウッフフ…逃げればまだ生きていられる…!すぐに冥界へ逃げヨッ―――!?)
視界が、空から地上へと戻る。
「おい、俺達の仲間にならないか?」
「え?」
「仲間にならないか、と聞いているのだ。」
威圧されるエリゴス。
(このまま、生きながらえるのも良いかもしれない…でも、ルシファー様に殺される…戦えるだけ戦ってみようかしら…)
「了解。お前の意思は分かった。」
ユリスはエリゴスの思考を全て読んだ。
「じゃあ、これでお前の終焉の時だ。堕天という名の刑罰!」
エリゴスはユリスの魔法の発動を聞いて、目を閉じた。己の死を感じて―――
「―――あぁ…」
「目覚めたか?」
目の前には、ユリスがいた。ユリスはエリゴスの服を脱がして腹を治癒していた。
「ッ!ちょっとッ!私の胸を見てないわよねぇ!」
「見てねぇよ。」
だが、エリゴスは気付いた。以前と違うことを。何かが違う。
「あら?私を殺さなかったの?」
「お前は俺達の仲間だ。」
「え?」
ユリスが使った魔法は、悪魔を堕天、つまり天使へと堕ちさせるという魔法だ。なので、エリゴスは種族が「堕天族」になった。
「本当、なの?」
「ああ。」
「キャハハッ!」
エリゴスはユリスに抱きついた。ユリスは顔を真っ赤に染めている。
ここでも、サムルル王国軍が勝利を収めた。




