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鬼ごっこをしていたら本物の鬼に捕まっちゃいました!  作者: イッチ
番外編 〜ニョレーキの異界戦争記〜
54/62

それぞれが


トエイト、タイガ、ピュナイトの3人は、ブエル、グリイン、ボティスの3体の悪魔に苦戦を強いられる。ただでさえ、この3体の悪魔は、悪魔の「大公」と呼ばれる、王の次に強い者達だ。

悪魔達は…

王→大公→公爵→侯爵→騎士→伯爵

と、位が下がっていくのだ。これを見れば、ブエル、グリイン、ボティスの強さが分かるだろう。

戦っているうちに、タイガVSブエル、ピュナイトVSボティス、トエイトVSグリイン、となっていた。それそれが得意な者達で分かれた。




―――タイガVSブエル―――

タイガは魔導書などを持っていない。羽根ペンだけを持っており、それで文字を空中に書いて、記述魔法を発動させるのだ。


「やるのう、タイガよ。」

「黙れ、悪魔めが。お前なんかに名前を呼ばれたくはない。」


ここでは魔法戦が繰り広げられていた。


深紅紅蓮炎獄(クリムゾンゲージ)ッ!」

「大したことないな。耐性魔法・熱変動無効(ねつへんどうむこう)。」


ブエルが魔法を放つ。下から上へと紅色の牢獄が発生した。その中は紅の炎にて埋め尽くされる。だが、タイガが無効化した。あのまま喰らってもタイガは大丈夫なのだが、魔法に組み込まれた「妖気破壊(オーラブレイク)」で半分以上のオーラが持っていかれる、とタイガは一瞬で読み解いて無効化をしたのだ。




―――ピュナイトVSボティス―――

ここでは剣での戦いが起きていた。


「やるじゃねえか。お前の剣は…」

「そうよ。私の持つ剣は「伝説宝刀(レジェンドソード)」よ。防具も「伝説神具(レジェンドアーマー)」なのよ。」


ハニエルが強化した武器、それを装備している。


「何故だっ?何故そんな強い武器を持っているのだぁ!?」

「ハニエル様のおかげ、ね。」

「ハニエル…ハニエルだと?あのっ…七大天使のハニエルだとっ!」

「ええ。」


ボティスは古い悪魔なので、(いにしえ)のことも知っていた。天使、悪魔、精霊、そして鬼が戦った世界大戦では、天使軍から「七大天使」、悪魔軍から「七源悪魔」、精霊軍から「七大精霊」、鬼軍から「閻魔十傑」がそれぞれの王の最強の部下だった。その者達は鬼軍により滅せられたのに、何故、ハニエルは七大天使なのに、ハニエルが生きているのか。ボティスはそれが疑問だった。


「なんで生きているんだーーー!」


七大天使はただでさえ強いのだ。悪魔に新たな王、魔王ルシファーが誕生したため、世界征服を目指しているのに、新たな邪魔が入ったことを激怒していた。


「いや、大丈夫だ。偉大なる魔王ルシファー様が倒してくれる。」

「いや、勝つのはハニエル様だろうね。」

「黙れ!滅激六連斬ディストラクトスラッシュ!」


六つの漆黒の斬撃がピュナイトに迫る。ピュナイトは剣を構える。「伝説聖雷細剣(サンダーレイピア)」を。


「甘いわね。雷鳴瞬斬(ブリンクサンダー)。」


ピュナイトはボティスの後ろに立っていた。そして、ボティスの剣が折れる。いや、切断された。


「な…」

「遅いわね。私に追いつけるかしら?」

「クッ…舐めるなァ!」


そして、神速の戦いが始まった。




―――トエイトVSグリイン―――

トエイトは技能(スキル)を持っている。その名も、「技能王(スキルロード)」だ。万物の技能(スキル)が扱えて、自分で作ることもできる。


「お前、俺達と手を組まないか?」

「あ?」


トエイトはグリインに「魂喰(こんじき)」を放った。魂喰とは肉体や精神に邪魔されずに魂を喰えるという凶悪な技能(スキル)だ。


「まだまだだな。攻撃削除(アタックデリート)!」


暴力巨神鬼(ジャイアント)も使っていた魔法を無詠唱で発動した。ジャイアントは鬼気(オーラ)を使った魔法を消していたが、グリインは技自体を消すという、魔法を放ったのだ。グリインも相当な魔導師なのだ。


「さて、本気を出そうか。」

「勝つのは俺だ。アガリアレプト様に勝利をお届けする!」


強者同士が戦い始めた。






ゴルーヤはブエル、グリイン、ボティスの主であるアガリアレプトに出会った。


「全員!俺から離れろ!他の悪魔と戦っておけ!」

「御意!」


皆、ゴルーヤを信じていた。ゴルーヤの剣と魔法の才能はえげつないものだった。今は、熾天使(セラフィム)をその身に宿している。弱いはずがない。


ゴルーヤも戦い始めた。

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