最終話 帰ろう―――
最終回ですぜ!
俺達、地球に帰る者達は、この世界での最後の日だ。
沢山の飾りを町中に施し、楽しんだ。
「ウッウッウッ…ップハァー!美味ぇー!」
今、オレンジジュースを飲んでいる。オレンジジュースなど、色んなドリンクがあった。この世界、俺が来たことにより色んな変化があったそうだ。特に、「食」だ。食事に色んなメニューが出るようになったそうだ。
「ヒロトさん。少し、いいですか…?」
「なんだっ…」
顔をフウカの方へ向けると、顔を近づけられ、キスされた。
「なっ…」
「これが…私の気持ちです…」
モジモジするフウカ。その後ろに、ミウとナルミやナイトメアに暴れるのを止められていたニョレーキがいた。
この後、ニョレーキを止めるのにとても苦戦したのだった。
パーティーは続いた。
「じゃ、いくぞ!かんぱーーーい!」
「「「かんぱーい!」」」
ニョレーキが作ったケーキ、フウカが作ることに成功した、寿司。
美味い、美味すぎる。フウカは天才すぎる。料理がとても上手く、礼儀正しく、頭も良い。
これからも仲良くしたいものだよ。
「ヒロト。人帝国の王は…本当に私でいいのか?」
ナイトメアが俺に質問した。
「ああ…サクラとか俺の幹部達で国を纏めてくれよ。俺の国を頼む!」
ナイトメアも安心したのか、笑みを浮かべる。これで、大丈夫だな。
「よしっ!全員、俺と戦え!」
幹部達全員が俺を見つめ、笑う。そして、皆が剣を抜いた。
「それでは、ヒロトさん。遠慮なく戦いましょう。」
「久し振りに戦うな。」
「妾が倒す!」
皆に気合が入る。俺は「神気威圧」を放つ。
「風の香しさ。」
「天皇の轟雷!」
「|天華魔炎斬撃《インキュバス・フレイ厶・スラッシュ》!」
「神滅砲!!!」
最初から大技をぶっ放す幹部達。慌てて俺は結界を張る。結界に攻撃が当たった時、結界が壊れそうになった。
「束縛鎖!」
真っ黒の鎖を出現させ、幹部達全員を捕まえる。
「敵わないな、いつも負けてばかりだよ。」
「流石です。ヒロトさん。」
皆が俺を褒める。
え?大人気ないって???
いやいやいや、俺は大人じゃないからありですよ?
この話は都合が悪いからここで止めようよ。
―――深夜―――
「それじゃ、帰る準備は出来たか?」
「ええ!」
「勿論です。ヒロトさん。」
「早く行こうよ〜!」
待ちくたびれているナルミ。真面目そうだったのに、こんな一面があったとは…
「じゃ、お前達!元気でな〜!」
俺が国民に言い放った。
「お元気で〜〜〜!」
それを聞いて、扉に飛び込んだ。そして、扉が閉まる。
「それじゃ、ミウとナルミも元気でな。」
「ヒロトとフウカもね!」
「ええ。ヒロトさんは私の物ですから。」
そういう話はどっかでやってくれ。
北海道への穴に入っていったミウとナルミ。
フウカが手を繋いでくる。
「一緒に、行こう…!」
フウカ、怖がっているのだろうか。
大丈夫大丈夫!守ってやるよ!
そして、東京への穴に入った。
「ガタン!」と音を立て、俺は転んだ。手にはフウカの手が握られているのが分かる。
「痛てて…」
(目の前が暗い…真夜中なのか…?いや、これは…瞼を閉じているからか…)
俺は重い目を開けた。そこには…
自分を凝視する、俺のクラスメート達がいた。
「ヒロト…?」
「ヒロト君?」
皆が俺を疑っている。
「ヒロト…ヒロトだー!」
これは大きなニュースになった。全国の行方不明者の殆どが帰ってきたからだ。
「あれ…ヒロト手を繋いでるのは誰?」
「ああ…これは…」
「あ!もしかして、浮気!?」
恐らく、カナメのことだろう。くっそ…余計なこと言いやがって…!
あれ?カナメがいない…?
「そういえば…カナメは?」
「それがねぇ。カナメちゃんも、行方不明なんだよね。」
担任の先生が教えてくれた。
(行方不明、だと?鬼界にいる地球人は全員呼んだんだぞ。確実に。つまり、鬼界にはいなかったということ。どういうことだ?)
これはどうしようもないことだ。
俺は帰ってくることを望んだのだった。
「ただいまー!」
家に向かった。フウカは隣の小学校に通っているそうだ。
(私はヒロトさんの隣にいます!)
って言って、俺と同じ学校に通いたいと言っていた。
「誰ですかー!って…ヒロト!?」
「お前…帰ってきたのか?」
親からも歓迎され、とても嬉しい。
俺はとても幸せだ。学校にも通えていて、友達もいる。鬼界での世界も楽しかったが、こっちでは比べられない程幸せだ。
この生活をこれからも続いて欲しいと俺は願った。
この後は、番外編を書きます!
楽しみにしてください!




