42話 最終決戦 〜頂上決戦〜
少し短めで…
許して…!
「ヒロト…絶対に…絶対に…!生きて帰ってきて!」
ニョレーキは祈る。ニョレーキはヒロトの国の防衛に努めていた。
ヒロトの帰りを、ずっと待っていた。
すぐにヒロトは刀を創造した。普通の太刀では無く、ヒヒイロノカネを使った剣だ。
「死ね!天雷神龍・空虚光華炎!!!」
閻魔帝王の刀から強い光が放たれる。これは、閻魔帝王の奥義だ。龍の頭が五つ現れ、火を吹きながらヒロトに迫る。
(クソッ…クソッ!ああ!駄目っ…クソッ!)
苦し紛れで技を放つヒロト。
―――百華流・四紅葉
を放つ。大きな紅葉の葉が現れ、攻撃を受け流す。龍に喰われても、葉は再生する。
その葉は、龍を地に叩き付ける。
ヒロトは助かった。
「ほう?余の奥義が甘かったか?なら、もう一度行くぞ!」
「させるかぁ!」
ヒロトが決着を着けるつもりで放った技
―――百華流・奥義 百華繚乱
大量の桜の花びらが刀を纏い、神速で閻魔帝王に近づく。
その花びらは、ヒロトの刀から離れ、閻魔帝王を包む。
―――ああ…ここは温かい、な。
余は…余は…余はどこで
どこで道を踏み間違えたのだろうか
ただ単に、楽しい世界を作りたかっただけなのに…
ヒロト…ヒロトか…余の望みは…叶わなかったが…
ヒロトを…帰してやらないと、な…
やっと…こんな夢から抜け出せた…
余の…余のしたことは―――
ここで、閻魔帝王の意識は消失した。
自分自身の行いを後悔しながら、桜の花びらに飲まれて死んでいった。
将軍達も見ていた。
「「「ウォォォォォアーーー!!!」」」
この場が歓喜に満ち溢れる。
これで、閻魔帝王の世界の支配が終わったのだった。
世界は急に明るくなり、水なのが湧き、自然に満ち溢れる。
空中に巨大な門が出現する。地球と鬼界を繋ぐ扉だ。
天使、悪魔、精霊。全ての種族が「鬼」という変化から開放される。
ニョレーキも天魔鬼帝から、天神帝へとなる。鬼属性という邪魔な物が消えたことによって。
豊かなる大地へと生まれ変わっていく。
この地での最終決戦は、ヒロトが閻魔帝王を討ち滅ぼし、終わったのだった。




