40話 最終決戦 Part10
「クッ…」
「ガハァッ!」
大きな石や、土などに押さえられる将軍達。
「ウォォォォォア!」
ジャイアントが立ち上がり、身体の再生を始める。
「ウウウ!」
また、技を放つ。
核撃魔法・大地粉砕だ。ジャイアントが地面を殴ると、その衝撃により周囲の地面も崩れていく。
「にっ…逃げろぉぉぉ!」
「ハァァァッ…」
将軍達は皆、疲労困憊で倒れていた。そこで、時空将フーラが動く。将軍達を時空間を裂いて入れる。
地面が一気に壊れていく。半径1km位の大穴が空いた。
「グッ…ガッ…ど…こへ…何処へ…行ったのだ?」
ジャイアントが喋り始めた。
「………時空間破壊…!」
一瞬だけ、ジャイアントの周りの空間が歪んだ。そして、その歪みは一瞬で消えた。
―――――――――――――――
「大丈夫か…お前達…!」
フーラが皆に問いかける。
「大…丈夫だ…」
「私っ…は…ヤバい…です。出血が止まりません…」
「今行く!」
全員の治癒を終え、時空間を出る準備を始めた。
その時。
「―――っ!帰還!」
フーラはあるものを察知して、将軍全員の時空間からの脱出を行った。
出た瞬間、隠れていた時空間から爆発エネルギーを感じた。皆、背筋がヒヤリとした。
「…クッ…危ね〜…」
将軍達は危機一髪で攻撃を躱したのだ。これは、ジャイアントも驚いた。
「………死ね…重力加速死滅…!」
将軍達が急に地面に叩きつけられる。重力が10倍近くまで上がったからだ。
「グゥアァァァァァ!」
「グッ…グゥゥゥ!」
将軍達は必死に耐えた。
「ほう…?まだ…耐えるか…」
と、ジャイアントが言う。そして、魔法が解除される。
「ハァハッ…」
「立てっ…攻撃し続けろぉ…!」
「…流斬…」
ルーラが苦し紛れで技を放った。が、その斬撃はジャイアントに届く前に消えてしまった。
「…まだまだ…だな。決着を…つけよう…」
「クッ…全員!俺に憑依しろ!」
ヌーラが叫んだ。憑依、つまり、透過体になるということだ。
「「「了解!」」」
それぞれが自身の透過体を望んだ。そして、ヌーラに宿った。
「ハァッハァッハァッハァッ…」
一度に大量の力を得たため、苦しんでいた。だが、すぐにその力を我が物とした。
「死ね!終焉葬送曲!」
「攻撃削除…」
ヌーラからジャイアントへ向かった攻撃は、ジャイアントが使った魔法により消えた。魔法を支え、魔法に含まれる鬼気自体を削除するという、対軍用干渉系魔法だ。自身の鬼気が対象に含まれないという魔法だ。
「それは想定内だ!魂喰崩鬼波!」
「…また、か…攻撃削除…」
ジャイアントがさっきと同じ魔法を繰り出した。が、攻撃は止まらず、ジャイアントに直撃し、魂が喰われる。
何故、魔法が消えなかったか。それは、ヌーラが聖属性の聖気を使用し、魔法を使用したからだ。
同じオーラではないので、魔法は消えなかったのだ。
「グゥゥアッ…ウウウォォォォォォォォォォォォォォォァァァァァァァァァァ!!!」
魂を失うのを耐えようとするが、肉体から魂への干渉は不可能だ。
ジャイアントは抵抗出来ず、魂を失い、死んだのだった。
次回から、ヒロトと閻魔帝王の頂上決戦が始まるよー!




