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鬼ごっこをしていたら本物の鬼に捕まっちゃいました!  作者: イッチ
4章 閻魔帝王決戦篇
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38話  最終決戦 Part8


セーキは久し振りに本気が出せることを喜んでいた。


星空の輝きシャイン・オブ・ザ・スター。」


刀からとても輝いた波動(オーラ)が放たれる。刀身は、蒼く煌めいて、星空のような色をしている。


「さあ、俺の剣技を。お前の目に焼き付けろぉ。喰らえ!青天の霹靂(せいてんのへきれき)!」


ヌーラ達がいる部屋の入口付近に立っていたセーキ。だが、いつの間にか、その反対側に移動していたのだ。一瞬で、移動したのだ。


「なっ…」

と、ヌーラが小さく言う。だが、遅かったのだ。

ヌーラ後ろにいたウーラが胴を切断され、崩れていたのだ。


「ウウッ…え…?ウーラ…?おい…!おい!」


ヌーラが叫ぶ。ヌーラは冷静になり、ヒロトから教えて貰った魔法・魂嵌め(ソウルフィット)を行使した。

治癒魔法、回復魔法を使い、ウーラの身体をの傷を癒した。


魂嵌め(ソウルフィット)!」

祈るように、魔法を使った。勿論、ウーラは復活する。


「ここは…っヌーラか…」

ウーラが目覚めた。


「ほう…?蘇生能力か。流石だな。」

「お前。儂を舐めおって…」

「いやいや、お前が反応出来なかったのが悪いんだよ。」


セーキがウーラにきつく言う。


「お前、マジでぶっ殺すぞ。」

ヌーラが顔に血管を浮かべて、言い放った。




星雲埃矢爆散ダストネブラ・ブラストアロー!」

「ウーラ!共同技能(ジョイントスキル)だ!」

「うむ。」


2人は剣を抜く。ヌーラは聖剣・灼熱(バーニング)を。ウーラは聖剣・大地(アース)を。


「「熱烈地砕破滅散覇パッショネイトクラッシュ!!!」」

「お前らの本気を見せろ!」


セーキは、ヌーラ達の本気を見たかった。赤く光る光線に粉砕波を纏い、セーキの方へ真っ直ぐ飛んでいく。

(美しい…!これが…究極の魔法…!!!)


セーキは、その魔法を全て喰らった。己の身を焼かれても、耐える。だが、限界が迫った。


―――――――――――――――


そこに遺ったのは、セーキの右腕。

ヌーラ達は、セーキを吹き飛ばすしたと確信した。確信してしまった。

一息つき、ヌーラ達は部屋を出ようとする。


扉を開けると…

「おや?どこ行くんだい?まだ、戦いは終わってないぞ?」

「!?」

ヌーラは驚く。だが、ウーラは冷静だった。

「お前…死んだんじゃないのか?」


セーキはため息をつき、答える。

「意味分からない。あれだけで俺を討ち滅ぼせると思ったの?だけど、魔法の才能は認めてあげる。」


剣を抜くセーキ。

「魔法じゃなくて、単純に才能を見ようよ!剣で勝負しよう!」

「フッ。舐めるなよ…全力で戦ってやる!」

「うむ。」


そして、神速の戦いが始まった。




―――――――――――――――




それは、一瞬だった。

3人共、姿を消すと、何処からか響く剣を打ちつける音。


「アッハッハ!追いつけるとはな!ウーラ、もっと早く!」


セーキはヌーラとウーラ、2人共相手しても平気そうだった。ヌーラは思考を続ける。


(コイツをっ…一撃で倒せる技を考えなければっ…!)


ヌーラの目の前をセーキの剣が通る。


(あぶっ…危なかった…今のは…)

「ウーラァァァ!地面化(グラウンディング)だぁ!」

「え!?すると、ヌーラが1人に…」

「いいからぁ!」


地面化(グラウンディング)とは。地面として变化し、移動が可能。透過体(トランスパレント)となり、何かに憑依(ポゼッション)も可能となる。


「そして、俺に宿れ!」

「うむ。」


躊躇わず、地面化(グラウンディング)を発動して、ヌーラに宿った。

ヌーラの鬼気(オーラ)がセーキと同等、またはそれ以上の量となった。


「アハハ!同化しても変わらなっ…」

セーキは困惑した。いつの間にか、左腕が切断されていたのだ。

「ハッ…?」


セーキは回復を開始した。

「クソッ!ヌーラァァァ!!!貴様ぁ!次で殺す…殺してやる!」

「いいぞ、来い。」


セーキは自身の鬼気(オーラ)を全て開放し、力を漲らせる。

「死ねぇぇぇ!惑星散乱世界崩壊滅獄プラネット・ワールドブレイクッッッ!!!」

「こっちもいくぞ!赫熱の世界大地滅殺ワールドヒートブレイク!」


2人共、大技を放つ。

空が光で埋め尽くされると、空から無数、いや無限の星が降ってきた。この技で、百鬼夜城は全て壊れた。将軍達が見える。

だが、大地は全てが灼熱地獄となり、溶岩の海となる。星も溶岩の海に突っ込み、無くなる。

将軍達は、空を飛び溶岩に入らないようにしていた。ヌーラとセーキは溶岩の海の中で戦い始めた。


「「ウォォォォォォォァァァァァァァァアアアア!!!」」

2人の絶叫が溶岩の中から聞こえる。

星はヌーラに届かず、セーキは溶岩でダメージを受ける。ヌーラは火属性なので、簡単に無効化していた。


(クソックソックソッ!負ける!?この俺が!?十傑最強のこの俺が!?)

「死ね!死ねっ!」


セーキは、身体が全て無くなった。城の残骸も、溶岩の海に入り無くなった。


ヌーラとウーラはセーキに完全勝利を収めたのだった。

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