36話 最終決戦 Part6
「何だっ…これ…長すぎる…階段が…!」
目の前に永遠のように続く階段。これが、閻魔帝王の玉座に行ける唯一の道なのだが、いくらなんでもこれは長すぎる。
「クソッ!」
全力で走り出すヒロト。
閻魔帝王を殺すため、全力を尽くす。
暴風将スーラは、風になり、ヒロトの周りを飛ぶ。
(ウフフッ…私がヒロト様についていくのよ!)
そんなことを考えていると、急に扉の開いた部屋に吸い込まれる。風なので、抗えずに吸い込まれていく。
「私は滅鬼だ。閻魔帝王様の忠実なる下僕であり、閻魔十傑の四だ。」
「ああ、ご丁寧にどうも。私は、ヒロト様の手下である将軍の1人、暴風将スーラよ。」
睨み合う2人。メッキは黒いドレスを着ている。睨み合う美女2人。そこには、絶大な神気で埋め尽くされていた。
「殺し合う前に、1つ提案がある。お前も閻魔帝王様の手下となれ。閻魔十傑の雑魚、つまり、六〜十が死んだのよ。ま、あんな雑魚はいらないけどね。お前には、死んだ十傑の五・乱鬼の穴埋めをしてほしいのよ。」
「黙れ、下衆が。お前の言葉には絶対に従わない。」
しばらく、沈黙が続いた。
「………そうなんだ〜じゃ、強制的に従えてやろう!絶対服従!」
透明な波がスーラに迫りくる。
(これは危険だ!)
だが、反応が遅かった。危険だと分かったが、その瞬間、波が急加速したのだ。
メッキの持つスキル・「加速」や、「停止」を使い、スーラを固定、波の加速を行った。
「何だっ…これっ…」
スーラの視界が暗転する。そして、何も見えなくなり、視界が戻る。だが、その視界は赤く染まっていた。
スーラの目も元々は、鮮やかな深緑だったのに、今は赤くなっていた。
スーラはメッキと共に歩き出す。
だが、思考は出来る。
(クソッ…クソッ!体が…勝手に動く…!)
なんとか、全力で抗おうとした。
(強制的に支配しただと!?この私を!?将軍として不甲斐ない…!)
この強い意志が、スーラを強くする。
スキル・万物破壊を手に入れた。自分自身に組み込まれた支配回路を破壊する。
一時、メッキに支配されているフリをした。目の色は根気でどうにかした。頭に強い圧力を加え、目を赤く染める。
(よし。このまま、良い所でコイツを殺す!)
広い空間に来た。
(今だぁ!!!)
神剣・疾風迅雷を振り下ろす。
「カキィィィン…」
だが、メッキに受け止められる。それも、指で。
「クソォ…」
「私を殺そうなどと、100万年は早いわねぇ。だが、お前は強そうだ。いや、強い!」
(いいえ…私はヒロト様に届きやしません…だが、ヒロト様に任命されたこの、将軍職。将軍として、死んで戦う!)
スーラの刀が金色に輝く。
神刀剣・天海に進化する。
「風雨土砂破滅!」
これは、自然災害である、台風と土砂崩れを組み合わせたようなもの。台風がスーラを起点に発生し、城が壊れ始める。
メッキを殺すつもりで放った。
「甘いわよ。破滅の雷槌!」
メッキは雷の魔法を放った。雷が城の瓦を砕き、城内に突っ込む。
台風と雷。まさに、災害だ。2人とも、今のが全力だった。
だが、雷が少しだと、強すぎる突風が雷を包み込み、消されてしまう。
「さあ!追い打ちをかける!突風乱撃死!!!」
「駄目…だっ!」
台風の勢いが増す。台風が幾つも発生し、城を更に壊していく。
「死ねぇ!」
スーラの刀が全ての台風を吸収し始めた。そして、
刀から放たれた突風により加速して、メッキに近づく。そのまま、首を切断した。切り口も、突風によりさらに裂けていく。血が風で舞い、さらに部屋の床や壁を壊す。
メッキの支配作戦は失敗に終わり、そして、暴風将スーラによって殺されたのだった。




