30話 天鬼神
配下の進化なども全て終わり、今、フウカが作ったアイスクリームを食べているところだ。
「はあ〜…平和…平和って良いね〜」
「ホント、そうですね。」
俺の嘆きに、フウカが答える。フウカも美意識に目覚めたようで、技能「美貌」を手に入れていた。天剣・風香という、剣も手に入れていた。
バックレスドレスを常に着ており、腰にあるドレスの紐に剣をさしている。
「ヒロトさん。コーヒーはいかがですか?」
「頼むよ。」
「承知しました。」
コーヒーにフウカが栽培に成功したサトウキビ。それから、砂糖を作る。
コーヒーに角砂糖を入れて、頬張る。
「ん〜!美味い!ほら、フウカも。」
「ありがとうございます。」
フウカも美味しいと言っていた。砂糖は貴重だから、あまり使わないようにしよう。
「ヒロト様!防衛結界を破壊しようとする天属性巨人を観測しました!」
「…巨人!?」
ジャイアントはただでさえ強力なのだ。天属性、つまり、聖属性。聖属性にこの結界は相性が悪い。
「すぐに叩き潰すぞ!」
「承知!」
俺は全ての将軍やニョレーキ、そして、人帝国に協力要請を通信した。
戦闘が始まった。将軍の猛攻が始まる。
「聖魔火炎核撃崩壊!!!」
「龍水突撃滅!」
「疾風迅雷激…」
「天空核放射熱ォォォ!」
「大地滅殺角!」
「樹霊深緑殴打ゥ!」
「時空無限斬撃!」
将軍達のそれぞれの最強の技を放つ。
だが、この巨人はダメージを喰らっている様子が見えない。いや、ダメージは喰らっているのだろう。
(これは…セーキと同じ、または上だ!)
と。ヒロトは考える。この化け物を殺す方法を。
(一撃で潰せる程のダメージを与えないと…)
既にさっき将軍達が放った技は全て複製に成功していた。それを混ぜる。
「フゥゥゥゥ…喰らえっっっ!神滅無限崩砲!!!」
7つ、いや、8つの光が巨人に向けて放たれる。その光線は、混ざり、虹色の光線へと変化する。
「ッッッギャッ…ギャァァァァァァァァ!!」
耳が潰れる程の音、悲鳴が響く。それで結界が壊れかけたが、すぐに修復されるが、結界を超えて音波が都市に突撃する。
その音で建物が崩れだす。
そこに残っていたのは、白いドラゴン。
「「「え???」」」




