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鬼ごっこをしていたら本物の鬼に捕まっちゃいました!  作者: イッチ
第1章 鬼の悪夢ゲーム篇
3/62

3話  悪夢


鬼を全て殺す、というところで逃げられた。俺は、苦しむ。

「ゴホッゴホッガハァガゥハァ!」

一瞬苦しみ、喰らった鬼の歯を吐き出す。




ヒロトは特殊体質ということが分かった。











「ほぅ。そやつは余を倒せそうかい?星鬼(セーキ)。」

「今のままでは無理でしょう。いずれ戦うことになるやも知れません。」

「このままゲームを続行しろ。」

「御意。」






「よし、このままゲームを続行する。」

「異論はあるか?」

と、鬼気(オーラ)を放ち、威圧する。

誰も反応しない。そりゃそうだ。話すことを許可されていないのだ。嫌だでも、文句が言えない。


「第2回戦は、こういうものだ。2チームに分かれてバトルという殺し合いをしてもらう。ヒロトは、強いからしなくて良い。でも参加者はヒロトを殺したければ殺せ。その時は、ヒロトも戦え。」

(………。)

「始めぇ!」

ヒロトに3名が向かう。

「はぁ!?」

「死ねぇ!」

「ちょ待てよ!ふぅぅん!」

1人の口を掻き切る。

「ふぅぅうぁぁあ!」

そして、それを見て怯えた2人はヒロトから離れ、殺し合いに戻る。

口を切った奴の髪の毛を握り、上へと持ち上げる。

「俺はこの世界を変える。俺がこのゲームを終了させ、お前たちを助ける。誓って。」

そのまま頸を斬る。持ち上げた頭から下が崩れ落ちる。




このゲームを終了させるには、ゲームを始めた鬼共を殺さなければ…!




2回戦は、15人程生き残った。

俺の刀は錆びてきた。殺した者の血液で。弓はある。矢は、10本程ある。そのうち1本だけ鬼を取り込んだ時に、変質し、強化されている。




「3回戦!これで最後だ!次は、この百鬼夜城(ひゃっきやじょう)を通り、帝王様の玉座まで行くことだ。鬼が城の中にはうじゃうじゃいるからなぁ。気をつけろよぉ?」

もう既に怯えた者がいる。そりゃそうか。


俺以外に鬼と戦ったことがないからな。


百鬼、というよりか1万程鬼がいるんだが…。いや、そんなことはどうでもいい。

「我は、乱鬼(ラーキ)だ。閻魔十傑の五だ。」

この閻魔十傑とは。

閻魔の配下の中で最も強い十名の鬼。それが、閻魔十傑。

この場合、上から5番目。5番目に強い。


「死ねぇ!鬼乱舞獄陣覇(サモンキラーデーモン)!」

自分と同等の鬼を召喚陣から100体召喚する。


関係ないね。

すきをつき、1体殺す。それを喰らう。

「ウァァァァァア!これが力…!!!」


それを見たラーキは、

「は?暴走せずに吸収に成功しただと!?」

危険だ!と頭で思考する。

召喚鬼己統一(デーモンワン・ボディ)!」

召喚した鬼を全員、自分に取り込む。

「ハァァァァァア…ウゥゥゥア!」

動きがふらつく。そのままそのラーキは、暴走を始める。




「グルゥゥウルァ(巻き舌)!」

「…っく!」

ラーキが金棒を振り回し、ヒロトの右手首が吹っ飛ばされる。

(この、化け物!)

この邪悪は、

今!ここで!倒す!

飛ぶ。その瞬間に空中で横に移動する。

「そこかぁ!」

金棒がヒロトに当たる。が、そこにいたヒロトの姿が消える。

「げ、幻影だと?」

(有り得ない!一体、どれ程の、速さで動いたというのだ!?)

「グフッ…!」

血を吐く。


いつの間にか、頸を斬られていたのだ。

ヒロトは、もう先へ進んでいる。

「クソッ!クソッ!クソォォォォ!」

そのまま、死体が転がる。

これが500年ぶりの十傑が欠けた瞬間だった。


殺せば殺すほど強くなる。これがこの世の常識だ。


ヒロトは、今ので大量の力を手に入れた。

(鬼の親分を殺せばいいんだな…。)

自身の右手首を治癒する。治癒魔法はどこで手に入れたか、ヒロトは分からない。だが、使えるものは使わなければ。

鬼を殺しながら走る。

半狂乱になりつつ、殺しながら走る。




いつの間にか、帝王の前へと来ていた。

(オーラが違う!何だ、コイツは!?)

「おやおやぁ、余の前へ来たのはたった1人かぁ。アッハッハ!」

愉快そうに笑う、帝王。その周りには頭を垂れる鬼達。


これが、鬼の王!

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