28話 協力関係を目指し
人帝国との協力をミウやナイトメアが認めてくれた。
「あのね…我らの国と鬼の国が国交を結ぶとか、ヤバいことなんだよ?」
「そう、なのか?」
「そうだぞ。人と鬼が仲間になるとか…今までに事例が無いんだぞ?」
そりゃそうだろう、とは思っていたよ。ミウ達と戦ったし。俺、人間だけどね。
「魂を大量を獲得したから、後で皆を覚醒させるよ。」
「「「いえいえ!我らの力はもう十分です!」」」
将軍達が叫ぶ。
一応、ミウやナイトメアが俺の国に従うっぽいし、ミウとナイトメアも覚醒させるつもりだ。
明日、人帝国の皇帝が来るらしいしね。
―――――翌朝―――――
「おはよう御座います。ヒロトさん。」
朝起きると、フウカが横に立っていた。
「···おはよ〜どうしたんだ?」
「朝ご飯のご用意が出来ていますよ。」
ニコッと笑うフウカ。マジでありがたい。
「どうぞ。お飲み物はどう致しますか?」
「コーヒーを頼む。」
「お待ち下さい。」
今日は、人帝国の皇帝と会うので、フウカはバックレスドレスを着ている。どうやら、ナイトメアが着ているのを見て、自分で織ったようだ。
コーヒーを用意するフウカは、ドレスが黒く、肌が白い。ドレスがフウカを引き立てている。
フウカからなにかの匂いが漂う。香水だ、柑橘系の香り。後頭部に髪の毛を纏めていて、美しい。
「···?ヒロトさん?お食べにならないのですか?」
「っああ…頂くよ。」
フウカの体をジロジロ見てしまった。
失敬失敬。反省します。
パンとバター、サラダを食べる。コーヒーが少し甘めで美味しい。
「ッ!美味いよ、フウカ!」
「ありがとうございます!」
そんな、至福のひとときは終わり、自室へ向かう。そこには、人帝国の幹部達がズラリと座っていた。
「やあ、待たせたね。皇帝は?」
「皇帝様は、まだお見えでない。ヒロト殿。」
「え〜こんな奴と〜皇帝様が会うとか〜マジでイライラするんですけどぉ〜」
「黙れ咲良。ナイトメア様が認めたのだ。文句はない。」
真面目そうな男と、セーラー服を着た女子校生?っぽい人が話す。
咲良、か。明らかに人間、そして日本人だな。
「そうか。フウカ、コーヒーとクッキーを用意してくれ。」
「っちょっ…今…何て言った?」
「ん?コーヒーとクッキーを用意しろって。」
驚く咲良。まあ、無理もない。この世界に来て、地球の食事が出来なくなったからな。
コーヒーとクッキーを爆速で食べたサクラ。おかわりを大量に求められて、クッキーが尽きたんだよね。
「やあ、待たせたわね。私が人帝国皇帝の黒木愛海よ。」
これぞ、皇帝という人だった。服に散られた宝石が輝いている。人とは思えない。
「やあ、こんにちは!それじゃ、会議を始めようか。」
ついに、会議が始まる。




