24話 ミウ
俺はすかさず、治癒魔法を唱え、治癒する。強化魔法の詠唱も取り入れた。
「あら?」
「何が疑問なんだ?」
(これほど高位の鬼ならば普通、詠唱が要らないと思うんだけど···まあ、どうでもいいか。)
「いえ、何でも無いわ。」
俺は、魔法・神剣創造をする。神剣・終末を握る。
「統合!」
神剣・天空と終末を統合する。
手に握ったのは、神刀剣・天魔。
「天華魔炎斬撃!!!」
今までで一番強い技を出す。すると、
「自爆暴走状態。」
急に、高い声出し、自爆状態へと移った。
「!?」
大爆発が起こる。
それを見たニョレーキ。口を大きく開け、
「···ヒロトー!!!」
意識を失った俺は、3時間ぐらい経った時に目覚めた。
(頭が痛い…背中も…)
瓦礫を持ち上げると、さらに崩れてきて、頭に激突する。
「っ!!!」
瓦礫の隙間を通る。
「ミウ…何処だ…?」
単純に、同じ日本人として助けたいだけ。
フラフラと歩き回ると、
「いた…いた…!」
右半身と左半身が大きく裂け、心臓も止まっている。血がどんどん抜けていっている。
「···そんな…ミウ…」
回復魔法と治癒魔法をミウに施す。
体の修復は完了したが、魂が…
そうだ!
結界がある!
「天空暴食…!」
結界の上部を捕食する。結界を捕食しないよう調整しながら。
「魂嵌め!」
魂の判別が出来ないが、分かる。ミウの魂を、感じられる。
「ここは…どこだ?あ…先生…ですか?」
何かを話しながら、目覚めるミウ。
「!!!···ミウーーー!!!」
俺はミウを抱きしめる。
「良かったっ…目覚めて、本当に良かった…!」
敵に抱きしめられたミウの口には笑みが浮かんでいた。
「···それで、何で私は生きているんだ?」
「それは…俺が蘇らせたからな。」
「???···感謝する。ありがとう。お礼といってはなんだが…この国で働かせてほしい。」
一瞬、驚きの顔を浮かべたが、感謝の意を示した。
だが、そんな話、俺全然聞いてなかった。
俺は、ジーッと見ていた。ミウの谷間を。
右半身と左半身が裂けていたので、服の裂け目から見えるのだ。
(もう、全部許していいよ…)
とか、考えてたら…
「どこ見ているんだ?」
「いや〜見えそうだな〜って。」
···あ、しまった…思わず言ってしまった…
そう言われたミウは、服の裂け目から見える白い肌を両手で揉む。
(む…そんなに…大きいのか?···そんなことどうでもいいか…)
「とにかく、感謝する。」
閻魔帝王は配下の視覚情報を見ていた。
ミウはとても有名なので、閻魔帝王でも知っていた。
「ほう?あの女、まさか…」
閻魔帝王は何かを考えていた。
そして、これからのヒロトに期待する。ミウがヒロト陣営に入ると、相当な戦力になる。
「フッ。楽しみだ。」
そう言い、月を見ながら赤ワインを飲む。




