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19話  閻魔帝王軍との戦い ―悪状況―


「おい、光鬼(コーキ)。出番だ!」

閻魔帝王は1人の鬼に出撃許可を出す。これが戦況を大幅に変える存在となるのだ。



―――――――――――――――



俺は、オーキを倒して一息つく。ニョレーキと茶菓子を食べる。


すると、突然

「ヒロト!新たな部隊が攻めて…来て…いる…?何してんだ?」

そういえばそうだったな。コイツはニョレーキ目当てなんだった。

「···コホン。とにかく来てくれ!」

「···?あぁ…」


本陣から出ると、そこには

「ギャァァァ!」

「ヒィィ…助け…助けて…!ギャッ!」

1体の鬼が俺の軍を蹂躙していた。

「どこから来たんだ!?」

「妾の感知能力をもってまでしても感知出来ないぞ…!」

「それが、分からないんです。」

「そうかッ…!」

後ろには、その鬼がいた。

「えっ…」

「お前がこの軍の大将か。閻魔帝王様がこう、仰られている。「服従か、それとも死か」と。」

「生意気な!氷塊の宮殿(アイス・パレス)!」

ニョレーキが大魔法を発動させる。巨大な宮殿が出来ていく。それがその鬼の退路を断つ。

「ピキピキ…」と氷の軋む音が鳴る。その瞬間、氷の刺突棘(アイス・ブッシュ)に変化し、内部が棘で埋め尽くされる。これは逃げ出せずに死ぬだろう。と、ヒロトも思う。が、そこまで単純じゃない。

「へぇ〜これ、氷の状態変化はどうやってしてるんだ?」

後ろから声が聞こえる。

(え?嘘だろ?)

「あぁ名乗ってなかったな。俺は光鬼(コーキ)だ。閻魔十傑の二だ。」

「お前…アレからどうやって逃げ出したんだ?」

「あ?見えなかったか。閻魔帝王様は強いと言っていたが、全然だな。喰らえ…!星雲竜星群(ドラゴン・スター)!」

天気が夜になり、一筋の流れ星。それが迫る。

「ドゴオオオン」

巨大な音が鳴り、大地を破壊する。そこにはドラゴンが1体立っていた。

でも、竜星群の数だけドラゴンが生まれる。


「ゴギャアアア!」

ドラゴンの鳴き声が響き、緊張が走る。

「くっそ!」

ドラゴンは鬼界にはおらず、鬼界から召喚する必要があるのだ。

「ニョレーキ!分かれて攻撃するぞ!みんなー!全力を出せー!!!」

「「「行くぞ!」」」

気合がみんなに入る。ニョレーキは下位竜(レッサードラゴン)10体を相手にしている。俺はコーキを相手にする。

光消滅波ライト・イレーザーウェーブ!」

「くっ!」

ギリギリで回避する。

(力が抜けていくっ…?何故…だ?)

ヒロトは力が抜けていく感覚を感じる。コーキの放った、光消滅波ライト・イレーザーウェーブ。その波動を検知して回避したとしても、その波動の周りには消滅波を纏っていて回避しても消滅波を受けてしまう。

その、消滅効果がヒロトを襲う。ヒロトに激痛が走る。

(グゥゥア!ウルゥゥゥア!耐えろ!耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろー!)

耐えようとしても、止まらない。消滅波を受けたと思われる腕の部分から肉体が崩れているのが見える。それを見たヒロトは諦めて、地に膝をつく。涙を流して。


(ああ…もう駄目だ…短い人生だった。こんな世界、壊れた世界に来て、こんなっ所で死ぬとか…)


色んな思い出が頭をよぎる。走馬灯だ。

(みんな…ありがとう!ありがとう!ありがとう…!ありがとう………)

意識を無くし、ヒロトは倒れる。






―――――――――――――――






(痛った…え?痛み?死んだんじゃ、なかったのか?)

そう思いつつ、ヒロトは目を開く。

「起きろ!起きた…起きたか!」

「ニョ、レーキか…俺、どうしたんだ?」

ニョレーキが目の前にいた。




この様子を見ていた閻魔帝王は

「ほう、死ななかったか…ニョレーキのおかげか…また、俺を楽しませてくれそうだ。この戦いもなかなか面白いぞ。また戦おうぞ、ヒロト!」

来たるヒロトとの戦いを心待ちにしていた。

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