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鬼ごっこをしていたら本物の鬼に捕まっちゃいました!  作者: イッチ
第2章 小国激突篇
13/62

13話  国家との激突 2


霧が覆ってよく見えない。2万はいるだろう。閻魔程ではないが、鬼気(オーラ)の量は凄く大きい。

「ヒャッハー!サッサと殺してやるぜ!」

「っ!待てっ!!!」


「グシャャアン」

そう音を立て、頸を斬られる俺の配下の鬼。




「こいつら、相当強いぞ…」

「あぁ、俺と同等だ。」

光熱放射能(ライトアクティビティ)!」

巨大光線が一直線に進む。大規模爆発が起きる。

「300ぐらいしか死んでないな…」

「おやおやぁ、私の配下に何しました?殺したりしてませんよねぇ。」

(これが、この中で一番強い!)

「配下を傷つけるとは…なら貴方達にも同じ事をしましょう。私の名はジャーグ。」

死滅魔法を放つ。

「!!!」

ギリギリで回避する。

「回避しても無駄ですっ…ガァハア!」

急に吐血する。

(これは、ニョレーキの放った放射能。それに汚染されたか。)

そう、光熱放射能(ライトアクティビティ)は、光と共に放射線も放つのだ。

原子爆弾というものを知ってるだろう。アレと同じ物質が使われている魔法。

「ガァハッ!ガハッ!ハァハァ…」

(苦しんでいるなぁ。)


世界終末炎獄神滅亡覇(ヘル・ドゥームズデイ)!」


ここら一帯が爆発する。こちらの陣は、結界で覆っているので安心だ。

「フゥゥゥゥアァァァ…」

(なっ、アレに耐えた!?)

「見事な魔法でした。今から召喚する奴に勝てたら私と戦わせてやろう!神召喚(サモン・ゴッド)!」

そこに現れたのは、雷神だった。

「グゥハッハッハ!雷神!そいつらを殺んだ…」

「分かるか?戦いはいつも警戒を怠るな。」

(私の後ろから声が聞こえる?そんな、誰もいないはず…)

すると、目の前の雷神が倒れる。水の渦巻きのような物に囲まれて。

「お前が召喚したのは神だろう?弱すぎるんだよ。なら、召喚主であるお前も弱いだろうな。サヨウナラ。君の魔法、素晴らしかったよ!天雷旋風連激獄サンダーゲイル・クラッシュ。」




ジャーグの体は、雷と風の連撃で打ち砕かれ、滅せられる。

世界終末炎獄神滅亡覇(ヘル・ドゥームズデイ)を受けても死ななかった、この頑丈なジャーグの体。


ジャーグは、カンナス王国の伝説的な魔導師だ。

魔導師団の中で、一番魔法が覚えられず、使える魔法を操るのも出来ない。馬鹿にされ、罵られる。

そんな人生を変えるために魔法を頑張った。魔法を沢山覚えるために魔導書も完璧に読み、覚える。そして、自分を馬鹿にした奴らを魔法で殺した。

ただ、もう、疲れたんだ…こんなことのために魔法を覚えたのか?人を殺すために?


それでも、たった今。たった今、認められた。俺の努力を、苦しみを、頑張りを全て。

(君の魔法、素晴らしかったよ!)




私の努力は、無駄じゃなかった…!

俺は、頑張った…!

分かってくれる人がいた…!






何もかも忘れ、涙を流しながら体が崩れて、消える。

後悔の無い、ジャーグはそう思い、そのまま成仏した。


これにて、ここでの戦いは終わりを迎えたのだ。

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