11話 小領地
短めですが、よろしくお願い致します。
閻魔帝王から呼び出された。移動がダルいんだ。
遠いいからな…ニョレーキが付き添いで来てくれる。ま、来なくていいって言ったんだが、
「お前がいなくなると、妾はどうすればいいのだ?」
とか言って、付いてきた。
王宮の入り口にセーキが立っていた。
「ご案内致します。」
「サンキュ!」
(毎回思うんだが、サンキュとは…?)
「こちらです。ここでおやつを食べておられます。」
「よぉ、来たぜ〜!」
「あぁ、ん???」
「どした。」
「お前、何でニョレーキを連れてるんだ?」
「そんなこと聞かなくても、俺を監視してるから気付いてただろ?」
「クッ、クゥハッハ!ハッハッハ!流石だな、気付いていたか。お前に小細工は効かないな。」
「で、用は?」
「いや、お前に領地をやろうと思ってな!」
領地って歴史で習った、自分だけの領土ってことか!!!
最高じゃないか!俺だけの国!
「その領地、ありがたく頂こうと思うぜ。」
「アッハハ!強欲な者よ。良かろう。お前の領地には、俺の配下が案内する。暴力巨神鬼。連れて行け!」
「ウゥゥァア…」
(デッッッカ!何だこの巨体!)
「あの巨神、閻魔陣営で最強だ。」
ニョレーキが教えてくれた。
ニョレーキは国を取られ、この国で強制労働されていた。閻魔の王宮は、色々と見て、覚えているそうだ。軍の訓練も見に行ったそうだ。そこで、
巨神を見た。
絶大な鬼気。一撃で殺されそうな程の力、目には見えないが、巨神のパワーが良く分かる程の鬼気がビンビン放たれている。
王宮を出て、他の仲間を連れて歩く。巨神の後ろを。
2時間程経ち、到着した。
何故か、建物が立っていた。
「これは、妾の国!」
「・・・こぉ、こ、だぁぁ…」
巨神が急に喋る。喋るのに慣れていないのだろう。
「あぁ、分かった。」
まずは、領土の広さだ。ニョレーキの魔法、「探知」で色々と分かった。まず、国境にはとても薄い結界がはられている。その内部での活動が許されている。
「ここに鍛冶師の地区があったんだろ?だから、ここに鍛冶師を開くからな、ランマ。」
「了解だぜ!」
マジで閻魔って適当だよな…
「俺の配下をあげるから、存分に使え。」
「え………?」
って感じのやり取りしたんだよ。
手に入れた配下、その数およそ3万。
都市を再建する。
そして、元々ニョレーキが支配していて、滅ぼされたというこの国は、俺の領土となり、前世の記憶を利用し再建が完了した。高層建築物に、議事堂。
ついに、俺の、いや、俺達だけの国が出来たのだった。