人界の背景
人界には、大きく2つの大陸が存在している。
セロウノ大陸は、最も大きな大陸で、人間が多く住む大陸である。 そして、もう一つが、魔族がすむ魔大陸である。
セロウノ大陸には、人間が最も多く暮らしており、人間同士の争いにより最も古い歴史を誇る王国も分裂や併合、クーデターで王が変わるなどを繰り返し、古の盟約も途絶えてしまう。 現在、大陸の中央に王国があり、西の海に近い場所に商業国家。 商業国家と王国の間は、王国所属の迷宮都市がある。 迷宮都市より南下し山々を超えた先には半島と島々があり海洋国家となる。 王都より東側には魔道国家があり、東側の海の近くには臨海国家がある。 王国の北側には、皇国という女神の存在を信じる宗教国家がある。
また、東側の海岸から海を隔てた場所に島があり、東国とよばれ独自の文化が存在する。
魔大陸は、セロウノ大陸の西側の海岸側から西の先はるか海の先にあり、異世界から移民した魔族達が住み、文化レベルは人間社会よりもはるかに発展している。 近代化された街は、道路や交通面が整備され、遠方の移動には魔道電車が通っており、近隣用の通勤・通学用の魔道列車やバスなど交通も整備されている。 魔大陸の存在については、一部の人間しかしらず、長年の交流をへて一部技術提供をし、人間社会でも遠距離用の魔道列車と、大陸は横断できないが近場のみの空路が存在しているが、王国の変動によりその技術提供も途絶えるのだった。
年月が経ち、魔大陸からの技術提供がなくなり、セロウノ大陸の文明の凄まじい進歩はなくなるが低調的な進歩はしていくことで、再度、魔大陸の存在がセロウノ大陸にすむ人間社会の人間達に明るみになってしまうのであった。
人間たちは何度か上陸を試みるも、魔大陸の東海岸沿いに隔たる霧により上陸できずなんとか人間の侵略は阻んでいた。
当初は、魔大陸の魔皇帝の命令により、魔族からの人間社会の侵略はせず防線に徹していたが、人間の数という驚異に対抗するため、捕虜または保護した人間との交配で異世界魔族と人間との間に子供を作る事になってしまう。 魔界魔族たちは魔大陸移住の際の盟約で異世界魔族との交配のみが徹底されており人間との交配はしないでいた。
異世界魔族と人間との間の子は、見た目人間の子と同じで人間と寿命も同じでだが人間より魔力量が多い子供かまたは魔族と同じ陽褐色の肌で、小さな羽で飛距離はなく角の無い子が生まれる、寿命はやや人間より長く、魔力量が人間の見た目の子よりやや多い子供が生まれる。
陽褐色の角のない魔族と人間の間は、陽褐色の角のない子が生まれる。また魔族との間でも、同じで陽褐色の肌に角のない子が生まれるのだった。
魔大陸では、魔族の純粋な特徴をもつ種族を純魔族とし、陽褐色の肌に角のない魔族の種族を混魔族とし、また見た目が人間の種族を劣魔族とし階級分けをしたのだった。
その時を境に、魔大陸の近海にあった厚い霧もなくなるのである。 それと同時期に魔界魔族の移住もなくなる。
それを境に、人間たちの侵略が増え、また劣魔族の存在は、侵略を試みる人間からみると奴隷におもわれ、更に激化する結果をまねく。 長年にわたる攻防により両者とも疲れ休戦となり商業国家との形だけのわずかな交流を開始するのだが、年月がたち王国が商業国家を併合したことにより魔大陸との国交は完全になくなる。
それと同時期に、魔皇帝の命により人間との交配も禁止され、徐々に純魔族と混魔族のみとなる。 その後は、魔大陸は差別もなく秩序が保たれるようになる。 そして、再度さらに厚い霧の壁が魔大陸の近海に現れるようになり、人間たちの侵略を拒むようになる。
一方で、人間社会では、魔力量の多い子供ほしさに、捕虜にした魔族や混魔族を奴隷とし、女性は妾として、男性は戦闘奴隷として扱われる。 混魔族との間の子が陽褐色の子とわかると忌み子として処分されるか、去勢され奴隷とされていた。