入学式1
初投稿になります。
ここは、県立山城工業高等学校―略して山工―といういたって普通の工業高校だ。俺が通う高校である。
俺の名前は松本裕樹今日入学したばかりの1年生だ。
「入学式が終わったら多目的室へ行ってください」
胸元に〈生徒会長〉と書かれたバッジをつけた人が誘導している中、俺と幼馴染の鈴木輝流は多目的室へ移動していた。
「なあ、俺達同じクラスになるかな?」
俺が聞くと、
「さあどうだろうな。一緒だったらいいな。」
と、輝流はさも興味なさげに答えた。
「この学校の同中俺らだけなんだぜ!もっと愛想よくしろよ!」
「お前相手に愛想よくしたところでなぁ…」
「どういう意味だよ!?」
「そういう意味だよ。ほら多目的室ここらしいぜ」
俺らが多目的室に入ると教師らしい人が
「クラス分けのプリント取りにいけよ」
と声をかけてくれた。
「あっちだってよ輝流。早く行こうぜ」
「焦りすぎだろ…」
と零す輝流を横目に俺は机の上にあったプリントを取った。
(この学校では4つの学科がある。機械科・電気科・都市科・科学科この4つだ。ちなみに俺らの学科は機械科だ。)
「えっと…俺はB組だ!輝流もだな!」
「裕樹と同じクラスか。騒がしくなるな」
「騒がしいって…楽しい方がいいじゃんよ」
「楽しいと騒がしいは別物だぞ」
「うっ…言い返せねぇ」
そんな話をしていると、入り口に立っていた教師が
「こっちから順番にA組から並んでいけ」
と指示を出した。並びは出席番号順のようだ。
(俺は34番で輝流が17番だな)
ちょうど皆が並び終わった頃に指示を出した教師が話しだした。
「俺はこの学年の学年主任の神崎定之だ。よろしくな!今日は担任紹介したら解散していいからな。教室に行ってから担任の紹介をしよう。A組から教室に向かってくれ。」
(せっかく並んだのに教室行くのかよ!)
そう思いながらも俺達は教室に向かったのだった。
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