一人暮らしは良いけど片付けはきちんとね。
〜前回のおさらい〜
この春から高校生となったひかりとみずき。
2人は「壱戸瀬高校」に入学する。
幼馴染み関係である2人は同じクラスになれた事でとても喜び、これからの高校生活に期待を抱く。
4月8日
「壱戸瀬高校 1ー4教室」 AM11:00
入学式が終わり、HRも終了。初日はこれで下校。
「ん〜〜〜!!さ、帰ろーみずきちゃーん」
伸びをしながらひかりが言う。
「そうだね…あっ、これからひかりちゃんの家行っていい?」
荷物を鞄に詰めながらみずきが答える。
「私の家?いいよー!」
「ありがとう、ひかりちゃん。」
2人は並んで教室から出た。
「壱戸瀬高校 校門前」 AM11:15
信号待ちをしている2人。
「ねぇみずきちゃん」
鞄を頭に乗せ、後頭部で手を組んでいるひかりがみずきに話しかける。
「ん?ひかりちゃんどうしたの?」
鞄を体の前に持ち、落ち着いた雰囲気のみずきが答える。
「魔法研究部ってさ、何するとこなんだろうね」
「そういえばよく分からない…」
「魔法を研究するのかな?」
「そのまんまだね、ひかりちゃん」
微笑みながらみずきが答える。
「とあるマンションのひかりの部屋」AM11:30
「たっだいまぁー」
「おじゃましまーす」
ゴミ屋敷のような部屋に着くなり、ひかりは鞄を放り投げ、さらに制服をササッと脱ぎ部屋着へと瞬間的に着替えた。
「ふんふふーん♪」
するとひかりは鼻歌を歌いだし、近くにあったテレビゲーム機をいじり始めた。
「…ひかりちゃん?えっと…」
「あ、みずきちゃんもやるー?面白いよー、このゲーム。」
「そうじゃなくってね、その…」
みずきが不安そうに言う。
「どしたのみずきちゃん、具合でも悪い?」
ゲームをしながらひかりが答えた。するとみずきが思い切った様子で、
「えっとね、その…へ、部屋の片付けをしようかな、って思ってて!」
ひかりの動きが止まり、ゆっくりみずきの方を向いた。その顔は驚きで溢れている。
「…へっ?みずきちゃん、今なんて…」
「だから、部屋の片付け!ひかりちゃんの部屋、とても散らかってるから気になって仕方ないんだよ!」
珍しく強めの口調で言うみずき。それに対しひかりは
「う、うん…わかった。なんか…ごめんね」
と、申し訳なさそうに言った。するとみずきはハッと我に返った様子で
「あっ、ご…ごめんひかりちゃん…別に怒ってないから…」
と言った。
「ううん、こっちこそごめんね…そうだ!片付けする前にさ、お昼ご飯食べない?」
「お昼ご飯?あっ、そういえばまだだった…」
「ね?ね?いいでしょ?」
ひかりはおねだりをする子供のような目でみずきを見つめる。
「う、うん…そうしよっか」
「わぁい、やったぁ!」
ひかりは飛び跳ねて喜んだ。
「その代わり!終わったら片付け、ちゃんとやるんだよ?」
「なんかみずきちゃん…お母さんみたいだね…」
PM 12:30
「ぷはぁー!美味しかったー!」
お腹を抑え、満足気なひかり。
「ちょ、ちょっと食べすぎた…かも…」
逆にみずきは少し苦しそう。
「(こんなに食べたら…太っちゃうよぉ…)」
ふと心の中で叫ぶみずき。その叫びが届いたのか分からないが、ひかりが
「みずきちゃんってさー、スタイルいいからあまり食べすぎない方がいいんじゃない?太っちゃったらそのおーきなお胸とか台無しになっちゃうよー?まーたくさん食べればそうなるって言うのなら私もたくさん食べますけどねーーーー。」
そう言うひかりは少し不満そう。
「ちょ、ひ、ひかりちゃん!?」
みずきは慌てふためき赤面して思わず自分の胸を抑えた。
「にっひひー、みずきちゃんかわいー」
「なっ!?かわ!?」
みずきはさらに赤面して動揺する。
「さーてお昼ご飯も食べたし、そろそろお昼寝…」
ひかりが布団に潜り込もうとした瞬間
「ひかりちゃん!!部屋の片付け!!!」
みずきの大きな声が響いた。
「ウッ…ゴメンナサイ」
ひかりは何故かカタコトになってしまう。
「それじゃ、まずは何から片付けようか…」
みずきが部屋を見回す。
「みずきちゃんに任せるよー。」
床であぐらをかき、だるそうに答えるひかり。
「ひかりちゃんもやるんだからね!」
みずきが怒鳴る。
「は、はいごめんなさい…」
無事に高校生活初日を終え帰宅したひかりとみずき。しかし帰ってきたのは例のゴミ屋敷。そこでみずきとひかりは部屋の片付けをすることに。
果たしてうまく片付くのだろうか。
第2話でございますー。
なんと言いましょうか、寝ぼけながら書いてしまったもので適当になってしまっているかも…しれませぬ。申し訳ない。