病院へ
胃痛と肩こりの回復時間が、徐々に延び始めてきた。
始めは1時間もしたらスッカリと治まっていたと言うのに、徐々に鈍痛が残るようになってきたのだ。
これはいよいよ危ないか?
こうして忘れがちになる食事時間にアラームを鳴らし、意識的に1日3食と薬を飲むようにした。心がけたのではなく、確実に。
大した量を食べられないので、朝は野菜ジュースと共に薬を飲み、昼は食パン半分を食べてから薬。夜はカップメンから胃に優しいうどんにした。出汁は自分で作るのでアレルギー成分皆無。それでも1玉食べてしまうと食べ過ぎになってしまうので、半玉。
残った半玉は次の日の夕食だ。
時々天ぷらうどんにして鈍痛を経験したものの、胃痛も肩こりも感じなくなってきたので、止せば良いのに第2回、カップメンを食べてみよう大会!を開催した。
出汁は飲まず、具も食べず、麺だけを食べてみた結果、何時間経っても胃痛が来ない。
これは本格的に調子が良くなって来ているのではないか?
歓喜した。
その翌日、あの激しい胃痛をもたらしたしょうゆ味のカップメンを買って来るほどには浮かれていた。
それでも油を出来るだけ抜いて、具を取り除いて、ゆっくりと良く噛んで食べた。
薬を飲んで、しばらくすると、少し肩が痛くなってきた。
この程度大した事ない。
また少しして下腹部が重くなる。
いやいや、少し食べ過ぎただけ。
胃に違和感が出始める。
痛みじゃないからセーフ。
シクシクと地味に痛み始める。
胃痛薬も飲もうかな……。
ギリギリギリギリギリ。
あ、アカン……。
胃痛に苦しみながら、残っていたカップメンとインスタントラーメンをゴミ箱の中に突っ込み、そのまま1時間ばかりゴミ箱の前に倒れたまま動けなかった。
グルグルと胃腸が動き、ゲフッとゲップが出ると痛みはなくなったのだが、すっかり元通りと言う事にはならなかった。
重さが慢性的に続くようになってしまったのだ。そして重いだけではなく、時々チクリと痛む。
そうなると食事を取ろうという気にもならず、栄養価が高い卵だけで1日3食済ませた。そして再発するのは、頭皮の痛み。
まずい、このままだと口角炎が来て、その後幻覚がクル。
断腸の思いで、病院に行った。
近くの内科に行き、順番を待っている間に尿検査の為にトイレへ。
この調子じゃあ血液検査もされるのだろうか?と、そんな恐怖に怯えつつ診察室に入り、問診を受けた。そしてベッドに寝かされ、結構長い間エコー検診。
どうなのだろう?
変な病気なのだろうか?
入院って事になったらどうしよう……。
色々と最悪な事態を予想していた俺に、医師は、ちょっと胃が荒れてるみたいですねぇ。と、世間話するかのような軽い感じで言った。
尿検査も受けた筈だが、そっちの説明は一切なく、それだけ。
処方された薬は胃腸の粘膜を守る薬と胃痛薬、下痢止め。後はビタミン剤もあったかどうか。
とりあえず薬を飲むが、利いているのかどうか分からない。ただ、下痢止めのお陰でトイレに駆け込む回数は減った。だったら他の薬も利いているのだろう。と、2ヶ月通院した。
その結果、重い感じも鈍痛も、下痢も胃痛もスッカリと治まったのだ。
ただ、胃が荒れた原因については、ストレス?位の説明しかなかった。