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6.下校

実行委員はメンバーの顔合わせと今後の予定の確認をしただけで解散となった。

仕事としては球技大会を仕切る生徒会の補佐、クラスへの伝達等。

確かに大変じゃない。


樹莉ちゃんと教室に戻る。

先日テスト期間が終わったのでこの時間はもう誰もいない。

「じゃぁウチ部活あるからー」

「無理せず頑張ってなー」

「うーっす」

僕も帰ることにしよう。

荷物をまとめ、教室を出て階段を下る。


今日の収穫としては凄く可愛い子にあったことぐらいで、それ以外は特にいつも通り。

新しい情報は、さわちゃんが球技大会でバレーをやることと、問田さんが……

僕は1人の時間はこうやって1日の会話を全て思い出す。

女の子と喋る時は今までの情報をフル活用しなければならないから、この作業は僕にとって超重要事項だ。

以前、ある女の子の誕生日を忘れていて幻滅されかけたことがあり、それ以来意識してやるようにしている。

まぁ、今は無意識にやってしまうほどにまでになったが


校門を出て駅に向かう。

……あれ?

僕の3mほど前にいる後姿は、

「栗野さん……?」

「ん? あ、さっきはどうも、えーっと」

振り向いたのは先ほど実行委員でお世話になった栗野優さんだ。

歩くスピードを速めて栗野さんの横に並ぶ。

「こちらこそありがとねー」

「いえいえ……」

栗野さんは恥ずかしそうに俯く。

さっき3人で話した時は樹莉ちゃんがほとんど喋ってたから、僕と栗野さんの絡みはほぼ0だった。

次会った時沢山喋ろうと思っていたが、こんなに早く来るとは。

これは、“アレ”か、ここは気づかないふりをして

「どうしたの?」

「あの……なんて呼んだらいいのかな、って」

ほら

「あぁ、気軽に蒼輔でいいよ」

「え……でも」

「いやいや、構わないって。僕も優ちゃんって呼ぶからさ」

「えへへ、わかりました。蒼輔くん」

「よろしく、優ちゃん」

顔を上げ笑顔になる優ちゃん。

やっぱり凄く可愛い。

しばらく2人で歩き、駅に着く。

「そういえば優ちゃんって何駅? 樹莉ちゃんと同じだから○○?」

「うん、○○駅だよ。蒼輔くんは?」

「僕は○○の2駅向こうの△△」

「学校から遠いね」

「そうなんだーしかも家から駅まで離れてるから登下校が超大変で……」

「へー、△△は行ったこと無いかな」

「本当? 今度是非おいでよ。田舎だから何も無いけど」

「行ってみようかなー」


中途半端な時間らしく駅のホームには、僕たちの声しか聞こえない。

次話から急展開です。

お楽しみに

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