エーリリア様?
今度も一緒に行くのはガーランドさんとリーズだった。
「またよろしくね、リーズ」
「キュルル」
私が頭を撫でると、リーズは自分から擦りつけてきた。
私がリーズを撫でていると、ガーランドさんが困ったような顔をしているのに気が付いた。
私はハッとしてグレイス様を見た。そして慌ててリーズによじ登ろうとしたら、ガーランドさんが手を貸してくれた。
「そんなに慌てなくても、置いて行ったりしない」
グレイス様に言われて、恥ずかしくなった。
王族のエーリリア様は、とても気さくな方だった。
「わざわざ来てもらって、ごめんなさいね」
足を怪我したという彼女は、ずいぶんと元気だった。
「痛み止めの薬草が効いてるから、今は全く痛くないの」
そう言って朗らかに笑う。
エーリリア様は黒い髪と青い瞳で、王族というよりお金持ちのご婦人という感じだ。
アウトゥール殿下と似た所もなく、聞いていなければ王族だとは分からなかっただろう。
旦那さんは宝石を扱う商人だという。
買い付けに付いて来て事故に合ったのだそうだ。
そんなことを、治療院に着いてからエーリリア様から聞いた。
彼女はとても話好きで、グレイス様が言ってくれなければ治療を始められなかった。
だが、彼女のおかげでだいぶリラックスできて、その後の同調も術式を編むのも順調に進み、怪我を完全に治すことができた。
帰り際、キュアーを触らせてほしいと言うので渡したら、撫で回して嫌がられていた。
そういう所はアウトゥール殿下と一緒なんだな、と思った。




