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肉食?

 父が帰ってきて、すぐに言った。

「セイジさんはなんて言ってた?」

「雑食だって言ってたよ」

「トカゲじゃないって言われなかったか?」

 とぼけるのは無理のようだ。

「竜だって」

「竜!?」

 なんでもないことのように言ってみたけど駄目だった。

「竜ってアレだろ!?でかくて空飛ぶヤツ!」

「肉食なんじゃないの!?」

「人間を食べるの!?」

 大騒ぎになった…。




 とりあえず、セイジさんに聞いた竜についての話をした。

 竜は雑食で、人が飼うこともできる。王都には竜騎士がいて(訓練すれば)騎獣にできる。頭が良くて、人の言葉を理解する竜もいるらしい。…など。

 飼えるように言葉を選んで頑張った。そのおかげで、とりあえず小さいうちは飼ってもいいということになった。

 しかし、家で飼えなくなったらどうするか、父がセイジさんと相談することになった。




 とりあえず飼えることにはなったけど、セイジさんとの話し合いの結果が出るまで油断できない。


「キュ」

 キューちゃんが目を覚まして羽をパタパタする。

ミルクを上げながら、羽を撫でる。まだ少しクシャクシャしている。

 最初に飛んだ時以外はまだ一度も飛んでいない。

 飛び回るようになったら隠しておくのは無理だなとため息を吐いた。


 ミルクを飲み終わるとまた丸くなって寝てしまった。キューちゃんはとにかくよく眠る。

 セイジさんの所でもずっと眠ったままだった。ミルクを飲む時と排泄の時だけ起きる。


 キューちゃんにはまだミルク以外は上げていない。セイジさんも、しばらくはミルクだけで様子を見て、他に欲しがったら少しずつ与えていけばいいんじゃないかと言っていた。

 家に竜について書かれた本があるはずだから、探してみるそうだ。それが見つかったら、色々なことが分かるはずだ。


 キューちゃんのお腹を撫でると、くぴっと言う。

 気持ち良さそうに眠るキューちゃんの頭を撫でながら、ずっと手放さずにすむにはどうしたらいいだろうと考えていた。


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