41/130
尊敬?
王様に会うための部屋は、思ったより広くなくてホッとした。
しかし、王様を待つ間は緊張して身じろぎ一つできなかった。
しばらくすると、王様が部屋に入ってきた。
その貫禄のある姿に、目を伏せて視線を合わせないように気をつけた。
隣りに立つライドさんが礼をしたので、私も真似して同じようにした。
「そう畏まらんでもよい」
王様がそう言ってくれたけど、私はそのままじっとしていた。
「竜の子を見せてくれるか」
王様の言葉に、私はライドさんに促されてバスケットの蓋を開けた。
キュアーはまだ眠っていた。
そっと抱き上げてバスケットから出し、それからどうしたらいいのか分からずにライドさんを見た。
ライドさんはグレイス様を見たので、私もそっちに顔を向けた。
すると、グレイス様が手を出したので、私はキュアーをそっとその手のひらの上に乗せた。
グレイス様はそのまま王様の前に行って、キュアーを見せるように差し出した。
「ふむ。ずいぶん小さいのだな」
キュアーを見て、王様はグレイス様と同じことを言った。
「幼少期が長いために、なかなか成長しないのかと」
グレイス様がそう答えていた。
グレイス様は、王様の前でもいつもと変わりがないようだった。
(さすが偉いだけある!)
この時初めて、私はグレイス様を尊敬した。




